2013年6月24日月曜日

東京都議選の感想

今回の東京都議選の感想です。

私は民主党を支持していたので今回の民主惨敗は残念な結果だった。しかし、結果を見て驚くということはなく、予想した結果だった。まず、今回の選挙について私なりの分析を述べておく。まず、民主党だが、選挙前の様子では民主党を批判はしても支持する声は見受けられなかったので前回の衆院選と同様に議席を大幅に減らすだろうことは予測できた。一方、自民党に関しては株価に陰りは見えるもののアベノミクスに対する世間の評価はプラス評価こそすれマイナス評価はほとんどなかったと思う。したがって、都議選においても前回の衆院選と同様に議席を大幅に増やすだろうことは予測できた。また、維新に関しては橋下慰安婦発言の悪影響で得票を大きく減らすだろうことも予測された通りだった。みんなの党の伸びは橋下慰安婦発言がなければ維新に流れていたはずの票がみんなの党に流れた結果だと思う。唯一、共産党が議席を倍増したのが意外だった。どのような有権者の意思が働いたのかは今のところ明確な答えは得られていない。ただ、これは東京という大都市だから成し得た結果であって国政になるとそうは伸びないだろうと思う。それから、生活の党、社民党、緑の風に関しては議席を確保できないだろうことは選挙する前からおおむね分かっていたのではないだろうか。したがって、投票率が低くなるのも予想できたことだと思う。政治に無関心な層に訴えかけるような話題性が今回の選挙にまったく無かったからだ。こうしたことを踏まえれば、今回の選挙結果は想定の範囲内で驚くことは何もなかった。

ところで、私がなぜ民主党を支持するのかについて理由を述べておこう。私は保守政党とリベラル政党による二大政党制を支持しており、保守政党ではなくリベラル政党を支持している。したがって、自民党ではなく、民主党を支持するという結果になる。もちろん、政策で支持する政党を考えてはいる。そして、今の日本にとって喫緊の政策課題は何と言っても財政問題を抱えた経済政策だと考えている。ただ、そこでとれる経済政策は限られており、実はどの政党が政権を取ってもそう大して大きな違いが生じるとは思っていない。あえて言えば、経済成長重視タイプか社会福祉重視タイプかのいずれかだと思っている。だが、どの政党が政権を取っても、どちらか一方に偏重することはないと思っている。

それ以外の政策については、1つは基本的には今の憲法を変えるべきではないと考えている。言論や表現の自由を規制すべきではないし、個人の自由を制限して国民を縛ったりナショナリズムを強要するような憲法に変えるべきではないと考えている。ただ、9条に関しては自衛隊を軍隊と明記しても構わないとは思っているが、今、それを急いでする理由はないと思っている。逆に変えて欲しいと思うのは天皇制で、私としては天皇制を廃止すべきだと考えている。天皇家の人権のためにも平等な人権のためにも天皇制は廃止した方が良いと考えている。アメリカのように人間はみんな平等であるべきだと思う。ただし、9条改正や天皇制廃止についてはどうしても今すぐに変えてほしいというわけではない。いずれ変われば良いと思っている。したがって、今、何よりも重視すべき政策は経済政策でそれが支持政党を選択する指標となる。

さて、今回の都議選の結果から、次に控えている参議院選挙はこの選挙結果を反映するような結果となるだろうと思う。つまり、自民・公明が大躍進して大幅に議席を増すことが予想される。逆に民主党は大幅に議席を減らすと予想される。そうなれば、自民党が憲法改正に着手して、いよいよ現在の憲法が自民党の憲法改正案に置き換わる日が来ることになるのは目に見えている。だが、私がいくら不満に思おうと有権者が多数決で選んだ結果なのだからどうしようもない。唯一、頼みの綱は米国で、米国政府が自民党が提案している新憲法に難色を示して修正するように働きかけてくれることだけだ。今まで米国を批判してきた日本人のまさに自分勝手な都合の良い頼みごとではあるが・・・。ただ、私の場合は米国を批判しつつも米国の良い点は評価してきたつもりだから、米国に頼ってもそんなに自分勝手だとは思わないが・・・。とはいえ、米国が日本を助ける義理はなく、米国にとって何らかのメリットがあるのであれば難色を示すだろうとは思う。

とにかく、自民党の憲法改正案に大反対している私としては、今回の都議選の結果はいよいよ次の参院選で自民党が大勝する前兆であり、ひいては憲法改悪へ前進してしまったという憂鬱な気持ちがますます募る選挙結果でした。