2025年8月31日日曜日

NEWS2025.08

 
8月2日(土)
大変面白かった。新自由主義右翼に裕福なひとが多いのには驚いた。 中間労働者階級がアンダークラスに転落する可能性がある話は納得だった。かく言う私もアンダークラスに該当するのだが。まあ、私は特殊なんだと思う。橋本先生の警鐘は真っ当だが、多くの人たちは社会を変える努力よりも、自分の家族だけは転落しないように努力すると思う。
 
8月8日(金)
 本当に酷い話だが、予想はできた話だと思う。とにかく、人命が最優先されるべきだ。パレスチナの難民を他国は受け入れるべきだ。 躊躇していれば、それだけ人命が損なわれる。
 
今週も暑くてニュースをチェックできなかった。広島の平和記念式典での石破首相のスピーチが注目されたようだった。正田篠枝さんという原爆歌人の短歌が引用されたようだ。
 
国会の参院予算委員会でれいわ新選組の伊勢崎賢治と石破首相の間でやりとりがあったらしい。 日米地位協定に関するものだったらしい。伊勢崎賢治が当選したことは大きい。
 
日本の課題は経済だと思う。資源のない国・日本は技術で競争するしかないというのが私の世代の考えだと思う。その考えは今もあまり変わらない。技術に加えて、アニメも含めた日本文化というコンテンツで勝負するのもありだとは思う。いずれにせよ、技術力や文化力を培うには人材育成が重要だと思う。そのためには教育を充実させることだと思う。 その一方で、経済格差を是正するためには再分配が大事になってくる。防衛費ばかり増額して本当に大丈夫かと心配になる。防衛費を増額しても意味は無くてムダだと思う。もっと教育や研究開発や再分配に回すべきではないかと思う。
 
宗教の力は弱くなったが、デマや陰謀論が横行するようになってしまった。拡散はSNSの力が大きい。SNSで拡散するのは収益があるためだ。デマや陰謀論を拡散するSNSにはペナルティが課されるべきだと思う。
 
8月13日(水)
この件に関してはグレたさんは偉い。
 
今週も忙しさと夏の疲労でニュースをチェックできなかった。世間はお盆休みだったかもしれないが、私はずっと仕事だった。疲れていたのでYouTubeで戦後80年を期して、日本の戦争の歴史についての番組をいくつか見た。その中で菅野完氏の「江口圭一『十五年戦争小史』読書会」という番組が面白かった。あまりに長時間なので部分的にしか見られていないが、面白く見れた。いつか読んでみようと思う。
 
ちなみに私の戦争観は以下のようなものである。まず、国内からの改革は無理で満州国を建国して外から日本を改革しようとした石原莞爾が満州事変を起こした。満州を占領することには成功したが、石原はすぐに左遷させられてしまい、外からの革命はあっさり挫折してしまう。かわりに岸信介など弐キ参スケが満州国の利権を得ることになる。この満州国の利権が捨てられないために日本はずるずると戦争を続けてしまう。一方、陸軍は石原莞爾の真似をして無謀にも日中戦争を始めてしまう。しかし、日中戦争は泥沼化していつまで終わらない戦争になってしまう。そして米国から経済制裁を受けた日本は石油資源を求めて太平洋戦争を始めてしまう。真珠湾攻撃は成功するものの、その後、米国の潜水艦攻撃によって輸送船は尽く沈められ輸送は完全に失敗する。そして、ミッドウェー海戦以降、負け続け、日本本土に空爆を受け、原爆も落とされ、満州ではソ連も参戦して敗戦となる。早い段階で日本はこの戦争に勝てないと分かっていたにも関わらず、誰もこの戦争を止められなかった。止められなかった理由は各人の保身が優先したためだ。誰も責任をとりたくなかったのだ。その中には満州の利権を手放せなかったというのも含まれる。日本人はいったん利権が生じるとなかなか手放さない。そして、止めるとなると誰が責任をとるのかとなるのだが、誰も責任をとりたがらない。そのため、ずるずると続けてしまう。そのずるずると意思決定ができない間に多くの人たちが死んでいったのだが・・・。この意思決定の出来なさは今も変わらない日本人の性質だ。それから話は戻るが、満州事変を起こした理由だが、農村の疲弊がある。農村は最も遅れた産業として取り残された。多くの農民は小作人となり地主に利益を吸い上げられた。農村の女性は女工になるか女郎になるかだった。若い男性は徴兵された。そのため農村は疲弊し悲惨な状況になった。そういった故郷をもった兵士たちの不満を将校たちは解決するために満州事変を起こした。2.26事件を起こした皇道派も同じだ。そのような社会背景があったために軍部が暴走したのだ。ただ、軍部の暴走を可能にしたものに、軍部が持っていた強力な権限がある。それは統帥権と軍部大臣現役武官制だ。統帥権は戦争を遂行する権限で、陸軍参謀総長と海軍軍令部総長が事実上持っていた。軍部大臣現役武官制は軍事予算に不満があるなら内閣を解散できるという権限だ。実際、予算が不満で内閣を解散させている。それらの権限を作ったのは山縣有朋だ。国家の三権に対して、軍部が三権から独立して権限を持っていたのだ。そんなわけで日本は軍部が暴走しやすい構造になっていたのだ。付け加えて言うなら、天皇制も問題だ。大日本帝国憲法は欽定憲法であり、立憲君主制だ。しかし、明治維新を見ても分かるように、天皇は担ぎ上げられただけで、自ら官軍を率いて江戸幕府を倒したわけではない。天皇はお飾りとしての君主、つまり、実力のない君主だ。そのような君主が臣下の暴走を止められるはずがない。実力のない天皇が一番に優先するのは自らの生き残りだ。つまり、臣民よりも天皇家を優先する。たとえ臣民を犠牲にしてでも、自分より強い臣下の暴走を見過ごすかわりに、自らは生き残る。いわば保身の塊なのだ。そのような立場の者を国の意思決定の最高機関に据えておくのが間違っていたのだ。結局、ここでも天皇という立場から得られる利権とその保身が戦争を止められなかった原因、間違いを正せなかった原因になっているのだ。さらに付け加えると、当時の日本の民衆も利権と保身の連鎖に加わっていたのではないか。さて、今も日本社会の至るところに同じような利権と保身が見られるのではなかろうか?日本人は戦争に負けたが、その本質は今も変わっていないのではないかと思う。
 
 今週も暑さと忙しさで疲れてしまってニュースのチェックをまったくできなかった。ただ、最近、ひしひしと感じるのは、橋本健二さんの『新しい階級社会』という言葉で、まだ当該の書籍を読んではいないのだが、確かに格差が固定して階級社会が到来するのを予感している。資本家階級と労働者階級。そして労働者階級も正規社員と非正規社員で分別されて、ミドルクラスとアンダークラスになるということなのだろう。それはまったくピケティが著した『21世紀の資本』が示した未来と一致すると思う。20世紀初頭は地主階級などの古い貴族階級が新興ブルジョワなどの新しい資本家階級に追い抜かれていったが、その後、二度の世界大戦によって、社会は大きく揺さぶられた。ピケティの示した戦間期・戦後初期だけ例外という奴だ。その間、国家社会主義や共産主義が資本主義に取って代わろうと試みられたが、いずれも成功しなかった。ソ連や中国などの共産主義では官僚が特権階級となって格差社会の上位を占めることになってしまった。だから、今後も何らかの社会主義が提示されたとしても、結局は新たな階級社会を生み出す20世紀の二の舞いになると思われる。だから、資本主義を修正しながら進めていくしかないのではないかと思う。そうなると、教育や再分配が政策の焦点になると思う。それでも、格差の固定化は大きくは是正されないとは思うが・・・。さて、アンダークラスは知的水準もどんどん低くなると思う。なぜなら自らの教育に自己投資する余裕がないからだ。普通にアンダークラスに知恵があれば再分配の政策を支持するはずだが、残念ながらそうはならない。むしろ、感情に訴えるような政策に傾きがちになる。トランプ現象はまさにそういった現れだと思う。アンダークラスに深慮遠謀などないのだ。リベラル派にとって悩ましいのはアンダークラスのそういった性質だと思う。アンダークラスに真っ当な政策を説いても理解されないのだ。それどころか、格差解消のための本質的な議論に届く前に、陰謀論やデマなどの本筋から外れた問題で時間と労力を削がれてしまう。だから、この格差の流れ、階級社会への流れはなかなか変えられないと思う。今、日本で起こっているのは一億総中流から、階級社会への移行なのだと思う。そして、ミドルクラスもいつアンダークラスに転落するか分からない恐怖がある。アンダークラスは孤立した個人がどこまで生きていけるかで精一杯だ。家族を安定して形成していくのは困難だろう。ところで、日本の資本家階級が欧米の貴族のようになれるかどうかは分からない。日本は日本文化という独特の文化体系を持っている。しかし、決して上品とは言い難い。もっとも欧米の資本家階級も、皆が皆、貴族のような上品さを持っているとは限らない。日本の資本家階級が欧米の資本家階級のような貧困層に手を差し伸べるような優しさは持ち得ない可能性が高い。欧米の貴族が貧困層に施しをするのと違って、日本の貴族は逆に貧困層を踏みつけにするような気がする。さて、私の好きな歴史ドラマ『ダウントン・アビー』では貴族の時代が終わって市民社会の時代が到来するのを予感させたが、今、私たちが生きている時代は、その逆で、市民社会が縮小して貴族が生まれる階級社会の到来を予感させる。私の好きなSFアニメ『銀河英雄伝説』では銀河連邦から銀河帝国に時代が逆行するが、まさにそれと同じことが世界中で起ころうとしていると感じる。そして、アンダークラスこそ、独裁者の到来を望んでいるのではなかろうか。だが、それは暗黒の時代だということは肝に銘じておかねばならない。
 
8月27日(水)
NoHateTVでよく取り上げられていた長生炭鉱の件で、遺骨が発見されたらしい。とりあえず、成果が出て良かった。ただ、私自身は遺骨収集自体にはあまり興味が持てない。遺骨収集に意味が無いわけではないが、意味を過大にしすぎるのも良くないと思う。
 
今週もニュースのチェックができなかった。暑さと疲労でかなり心身にストレスを感じている。8月も終わりだが、暑さが一段とキツくなった。政治に関しては政治家が国民の生活苦を放っておいて自分たちの権力闘争ばかりやっているように感じられる。また、保守も外国人の脅威ばかり言っていれば人気がとれると思っているようだ。その一方で、人々の生活はますます苦しくなっているように思う。余裕が無くなって理想を掲げる余力も無くなりつつある。余力が無くて学ぶ機会さえ無い若者がどんどん増えているように思う。 市民社会を支える基盤がどんどん無くなりつつある。日本の未来は暗い。

2025年8月30日土曜日

今月読んだ本2025.08

前回読んだ片山杜秀さんの本が面白かったので、今月は本書を読んでみた。クラシック音楽から見た世界史、世界史から見たクラシック音楽史といった内容で、大変面白かった。片山さんの単著では、この本が一番読みやすかったかもしれない。
 
 
クロムウェル』(小泉徹)
クロムウェルについて知りたかったので読んでみた。しかし、残念ながら私の知識不足で理解不足になったかもしれない。 それでも、クロムウェルが兵士たちから信頼をかち得た理由が分かったのは良かった。
 
 
『バレエ101物語 新装版』
 積読解消のために読んだ。著名なバレエ作品のストーリーが分かるので大変重宝する本でした。ひと昔前と違って、ネットで検索しても、作品の写真や動画も豊富になったので、本を出発点としてさらに深く知ることができるようになった。例えばサブスクサービスが普及したことで音楽を勉強しやすくなったと思う。ひと昔前はクラシックやジャズを勉強しようと思っても、そんなにたくさんレコードやCDを買えないし、ラジオをエアチェックするのも大変だったと思う。それがサブスクサービスが始まったことで手軽に聴けるようになった。さらにYouTubeでも簡単に鑑賞できるようになった。なので、本で紹介されている作品もすぐに聴こうと思えば聴けるようになった。本当に便利な時代になった。バレエもネット上のコンテンツが増えたので本当に手軽に勉強しやすくなったと思う。