2013年4月20日土曜日

雑感 ボストン爆弾テロ事件から民主党の独自カラーまで

ボストン爆弾テロ事件。犯人は負け組で社会を逆恨みしての犯行ということか。ただ、犯人の弟の方は医科大学の学生というのなら、明確に負け組とは言えないと思うので、動機が不明瞭に思う。兄の方はどういう境遇なのだろうか?ニュースではチェチェン人と言っているが、実際は他所を転々としている。

犯人たちはスターリン時代にキルギスに強制移住させられたチェチェン人の末裔でキルギスで生まれ、その後、コーカサスのタゲスタン共和国に移り、さらにトルコに移住して、7、8年前に米国に移住してきたらしい。兄は思春期、弟は少年時代に米国に来ていると思う。どちらかというと米国育ちだろう。

よく分からないのは彼らの保護者は誰だろう?両親はロシアにいるし、インタビューに答えている親戚も一緒には住んでいなかったようだし・・・。強制移住といえば、昔、ソ連時代によくポーランド人が中央アジアに強制移住させられていたように思う。記憶違いかもしれないが。

たぶん、イスラムとかアルカイダとかは今回の事件に関係ないんだろう。むしろ、負け組というのがその主な動機になっているのではないだろうか?しかし、負け組勝ち組で区分けする単純な思考が社会の一部に一定量定着したということだろうか。負け組勝ち組と分けるそんな単純なものではないと思うが。

犯人の弟は医科大学に通っていたはずだが、米国の大学はかなり高額の授業料のはずでどこからそんなお金が出ていたのだろうか?裕福だったのか、それとも奨学金だろうか?負け組のイメージとはちょっと違うように感じる。あるいは授業料を払えなくなって退学しそうだったとか?

話は違うが、欧米先進国の若者の失業はどこも深刻で、(スペインは特に酷い)、彼らの鬱積したストレスは相当なものだと思う。ただ、日本は戦後の経済成長があったから今頃、脱工業化の悩みが噴き出してきたけど、欧州などは80年代からじわじわと来ていた悩みではないだろうか?

今の中国はかつての日本のように経済成長の真っ最中で楽しい盛りだと思う。もちろん、経済成長に伴うストレスの多い社会にはなっているだろうけど。一方、日本は急激に他の欧米先進国のような失業の問題が浮上してきたのだと思う。英国などはイギリス病といわれるように戦後からずっと悩んでいるが。

何が言いたいのかというと、以上のように考えると、日本の経済低迷の悩みは欧米先進国からすれば、今までずっと続いてきた悩みであり、日本も同じようにそれに加わりつつあるということだと思う。欧米先進国と同じように生き残りを模索しなければならない。ただし、米国だけは一部例外がある。

それは米国は今だにGDP世界一位であり、その原動力は金融とITだということだ。特殊な産業という例外を除くと、それ以外の職種はどれも低賃金であまり豊かとは言えない。そういう部分では他の欧米先進国と同じで悩みを抱えている。今回のボストン爆弾テロ事件の負け組もその中の一部だと思う。

たぶん、日本は米国の真似は無理だと思う。米国のような世界中の移民を受け入れる多様な社会を日本は真似できないと思うからだ。米国には優秀な人材が集まる。それ相応の報酬も得られるし、言語も英語で共通だし。日本はそうはいかない。また、金融もITも日本が苦手とする分野ではないだろうか。

優秀な個人は世界市場に打って出ればいい。つまり、米国へ行って活躍すればいい。そういう脱出口はある。そういう意味ではアメリカンドリームは素晴らしいと思う。少なくとも他の国にはそういう夢、チャンスは用意されていない。ただし、その一方でフリーフォールといわれるように底なし沼だ。

ある意味、それはハイリスク・ハイリターンなのだろう。日本は緩やかな衰退が自然な落とし所ではないだろうか。元々、日本は近代以前は貧しい国だったのだし。

「政治が悪い」「社会が悪い」といって責任を単純に他に押し付けてしまうのはたやすい。もちろん、機会均等や公平公正な制度を政治に求め続けることは必要だ。でも、なにもかも責任を政治に押し付けるのはどうか。グローバルな市場で競争に勝つための個々の努力は必要だと思う。世界中の人に言える。

いずれにしても、そして、言い古された感は否めないが、価値観の多様性が要ると思う。負け組勝ち組で単純に区分けする考え方はややもすれば、人々に多大なストレスを与える要因になりかねない。実際、経済力は生きる上での制約にもなっているのだが、それ以上に精神的に踏みつけているように思う。

話は違うが、民主党が自民党を破って政権交代を成し得たのは民主党の人気があったからではなく、反自民が強かったからだ。積極的な民主党支持ではなく、反自民の結果から消去法的に民主党に支持が集まったからに過ぎない。今、野党に転落した民主党に必要なのは民主党独自のビジョンだと思う。

今、株価は期待だけで上がっている。しかし、実際の企業業績は良くなっていない。また、政府の要請に応えて自動車業界はボーナスを満額回答した。しかし、エコカー減税で税金で自動車業界を支援したのだから、それを給料に還元しないのでは税金ドロボーになるから政府の要請を断れなかったに過ぎない。

今はアベノミクスが成功しているように思われるかもしれないが、実体経済は決して良くなく、おそらく、その反動がくると思う。そこで話は戻るが、民主党には民主党の独自のカラーを出してもらいたいと思う。

私が考える民主党の独自カラーは社会福祉の充実だ。誰もが景気回復、強い日本経済の復活を望んでいるだろう。しかし、先程も述べたように正直なところ、日本のポテンシャルはそんなに高くない。それよりは社会福祉を充実させた方が良いと考える。景気回復は自民党が掲げればいい。

自民党は景気回復を唱えればいい。しかし、自民党の政策は金持ちや企業優遇で、低所得者層には直接のメリットはない。自民党の論理は景気が良くなれば、低所得者層も底上げされるという論理だ。確かにそういった効果をまったく期待しないではない。しかし、あっても実際にはそれはかなり遅れると思う。

それよりは民主党は社会福祉の充実を打ち出して、直接的に低所得者層の底上げを狙えばいい。確かに広く薄くになってしまうかもしれないが、それでも多少なりとも低所得者層に支援はとどく。自民のやり方ではいつ低所得者層にメリットが還元されるか分からない。むしろ、生活が苦しくなるかもしれない。

以上、述べたことは非常に単純な見立てであり、他の先進国でも見られる傾向だと思う。保守とリベラルで見られる傾向だと思う。日本もそれで良いと私は思う。有権者はそういった単純な2つの選択肢から自分が良いと思う方を選べば良い。景気回復が目の前にチラツキ過ぎて民主党の独自性が出せなかった。

民主党が低所得者層に向けて社会福祉の充実を柱に据えるのは良いとして、問題は民主党の支持基盤だ。公務員と労働組合。彼らはかつては中流だった。しかし、今はどうか?中の上か、ぎりぎり上に位置づけられるか?もし、支持基盤が上に位置づけされるなら社会福祉の充実と支持基盤にズレがあると思う。

多くの経済学者が自分の主張するような政策を実際に政府が行えば、まるで日本の経済が世界一位になるバラ色の未来が到来するかのように言うが、もし、その主張通りに実行してたとえ成功したとしても、実際にはそんな未来はやって来ない。せいぜい少し良くなるだけだ。影響は微々たるものだと思う。

何が言いたいかというと日本のポテンシャルはもはやそんなに高くない。今まで蓄積した資産でなんとか経済大国にしがみついているだけだ。だから、あまり無茶な未来は夢見ない方が良いと思う。そう考えれば、微々たるメリットしかないかもしれないが社会福祉の充実の方が現実的な政策かもしれないのだ。

今、民主党は離党者をどんどん出して風前の灯火状態だ。これは今まで積極的な民主党支持では無かったからだ。積極的な民主党支持を作り出すためにも民主党は独自のカラー独自の政策独自のビジョンを出さなければいけない。それが今ツイートしたような日本経済のビジョン、社会福祉の充実だと私は思う。