2024年11月17日日曜日

NEWS2024.11

 
11月6日(水)
投票前の世論調査では五分五分の互角の戦いとのことだったのでトランプ勝利の可能性も考えていたので事前に心の準備はできていた。しかし、実際にトランプが勝ってしまうとやはり気分は落ち込んでしまった。本当に残念な結果になってしまった。4年間は憂鬱な時代になってしまう。差別やヘイトが横行する世界になってしまうのだろうか。リベラルからしてみれば大きな後退だ。できる限り抵抗したいものだが。感想になってしまうが、この選挙結果を招いた要因はひとつは「トランプよりマシ」という理由でハリスを擁立したが、やはり、政治的にもっと魅力的な人物を擁立すべきだったと思う。他の要因としては、トランプ支持者が「足による投票」をしたのではないかと疑っている。激戦州にわざわざ引っ越してトランプに投票したのではなかろうか?そんなことを疑っている。可能かどうか知らないのだが、トランプ支持者ならそんなことくらいやってのけるように思う。それにしても、ちょっと教養があれば、トランプのような人物は支持しないと思うのだが、中間層の解体で、あまりに無教養なひとが増えたのではないかと疑っている。東西冷戦が終焉して以降、どうも、そういう傾向が大きくなったように思う。とにかく、リベラルは地道に啓蒙していくしかないと思う。
 
 
11月14日(木)
百田尚樹の暴言は、「まあ、百田の言いそうなことだな」というのが感想だ。もちろん、人権の観点からすると、とんでもない酷い暴言だ。ただ、この日本では、こういった暴言がけっこう為されているのでそんなに驚いてはいない。逆に言うと、日本人は人権意識が極めて低い。しかし、こういうと「人権、人権とうるさいなあ」と思う日本人もけっこう多い。人権だけでなくポリコレが特にそうだが、日本人は何かに自己の発言を束縛されることを嫌う。ここでいう何かが人権やポリコレに該当する。それで日本人は腹いせに何か言いたいのだが、その腹いせの言葉に「そんなことを言ってはいけません!」と叱られると、逆ギレして「じゃあ、もっと過激になってやれ!」となりやすい。そんな連中に人権の大切さを訴えても馬の耳に念仏だろう。感情に押し流されて腹いせを言わずにはいられない短絡的な人間なのだから。今回、百田はすぐに訂正して謝罪したのだろうけど、その一方で、不満を腹の底でマグマのようにグツグツと溜めているネトウヨたちはいるだろう。そういった連中の目を覚まさせることはかなり困難だと思う。もっと若いうちに人権教育を施しておかねばならないと思う。一種の予防接種のように、大人になって不満を煮立たせるネトウヨにならないようにするために。さて、兵庫県知事選挙だが、この期に及んで斎藤支持になる人々が多いことに驚く。まるで原始社会の原人が善悪の判断が分からず、見た目だけとか、うわべの雰囲気とかで善悪を決めてしまうかのような愚劣さを感じる。日本に陰謀論を信じるような輩が多いのは薄々は気づいていた。例えば、ノストラダムスの大予言を真剣に信じていた輩が多かった過去がある。私は一顧だにしなかったのだが、なぜか気にかけている人たちが多かったことに当時は不思議に思ったものだった。日本人というのはそれほど真偽の判断ができない人たちなのだ(ただし、モノづくりの世界などでは実に細部にまでこだわる判定眼を持っていたりするのだが)。ネットメディアの隆盛でそれに拍車がかかった。日本の大衆は実に怖い群衆になりつつある。特に問題なのは日本では「多数派は正しい」と考える傾向が強い。多数派でも悪い場合があることに気づかないのだろうか?ナチスドイツが多数派になったこともあるし、戦前の日本が戦争を是としたことなど、多数派が間違ったことはいくらでもある。ところが、日本人は「赤信号、みんなで渡れば怖くない」とばかりに悪に突き進んでいく。この日本の傾向は本当に治らない。
 
日本経済がここまで凋落したらどうしようもない。資源のない国・日本は技術力で経済を支えるしかないと教わってきたが、もはや、その技術力も凋落してしまった。企業もどんどん世界経済の中で蚊帳の外になりつつある。そして、日本は貧しくなった。中間層は目減りして、目先の手取りを増やしたいという貧困層が増えてしまった。そうした貧困層が政治を学んだり考えたりする余裕はない。ましてや文化にお金を使う余裕などない。お金のためだったら犯罪に手を染める連中も増えるだろう。炎上商法で儲かるなら不道徳でもかまわないと手を染める者もいるだろう。エスタブリッシュメントな政治家はそういった愚民たちに愚民たちにふさわしいエサを与えるようになるだけだ。一部の富裕層と多数の貧困層。リッチで文化的で心豊かな富裕層と貧乏で心も貧しく品性もない貧困層。それが資本主義社会の正しい姿かもしれない。分厚い中間層ができるのは製造業で経済成長している途上だけかもしれない。サービス業で知識社会化した資本主義社会では、生まれながらの富裕層でない限り、狡猾な知恵がなければ貧困層に墜落するしかないのかもしれない。リベラルはかつての左翼と同じように貧困層に呼びかけようとしている。団結して立ち上がれば富裕層を打倒して平等で公平な社会が築けると。しかし、貧困層にそんな言葉は届かない。むしろ、警戒されたり、敬遠されたりしてしまう。残念だが、それが現実だろう。日本のリベラルはもう一度、自助論に立ち返るべきだと思う。天は自らを助くる者を助く。ひたすら地道にひたすら寡黙に自らの道を切り開いていくしかない。その姿を見せることで人々を啓蒙することだ。

11月17日(日)
投票前から斎藤前知事の人気が上がっているとの情報があったので青天の霹靂というような驚きは無かったが、とはいえ、やはり驚愕したといえば驚愕した。選挙戦が始まったときから投票日に至るまでの間に、民衆の中で斎藤前知事のイメージが大きく変わったのだと思うが、イメージを変えたのはひとつはフェイクニュースの力だと思う。かつて米国のトランプとヒラリー・クリントンの2016年の大統領選において、フェイクニュースが猛威をふるってヒラリーに関する嘘八百のフェイクニュースがヒラリーの人気に大きく水を差したということがあった。今回の兵庫県知事選もまさにそれに似た現象が起こったのだと思う。2016年当時はフェイクニュースがそんなに大きな影響力を発揮するとは思いもしなかったが、その後、米国のニュース番組にはファクトチェックという機能が備わるようになったので、いかにフェイクニュースが危険な影響力があるかというのがうかがいしれると思う。ちなみにトランプはフェイクニュースの力がいかに大きいかを自ら見て取って、その後もフェイクニュースを垂れ流すようになって、今でも「移民がペットを殺して食べている」などとウソを垂れ流している。ただ、トランプ支持者にはもはや事実などはどうても良くなっている面もあって、スカッとするような気持ち良ければいいとなっているのだろうと思う。兵庫県知事選に話を戻すと、今回の選挙は石丸現象や国民民主の躍進とは違って、フェイクニュース的な力が大きく作用したのだと思う。選挙期間中に斎藤前知事に対する新たな物語(←フェイクニュースも含む)が紡がれて、イメージを大きく変えたのだと思う。また、フェイクニュースには2つあって、組織的にフェイクニュースを作る輩(←2016年米国の場合、ロシアが組織的に作っていた)とネット広告の収益目的で作る輩があるのだと思う。今回、それに加えて立花孝志のようなデマゴーグが加わった。(彼が斎藤前知事を応援している時点でおかしいと気づくべきなのだが。)ともかく、ちょっと考えれば、斎藤支持になるなどおかしいと分かるはずなのに、それが分からなかった。トランプ支持者の場合はネトウヨの欲求不満が腹の底でグツグツと煮えたぎっていて、その不満を解消してくれるならフェイクであろうが何でも良くて、そこを上手くつかまえたトランプが彼らの欲するものを与えることで支持を得ているという構造がある。しかし、斎藤支持者の場合はそういうのは無くて、単純に物語によってイメージを変えてしまっている。物語を支えているのはフェイクニュースであり、物語を駆動している軸は陰謀論的なものの見方だったりする。(←陰謀論は米国ではディープステイトやQアノンなる陰謀論があるが、日本ではまだ明確な名称はないように思うが、ノストラダムスの大予言を薄っすらと信じるような国民性があって、日本の場合、大体、左翼やユダヤの陰謀とされることが多い気がする。)これだけ多くのひとが善悪の判断や物事の本質を捉えるのに間違った判断を下している。日本は経済も凋落したが、日本人自身も劣化してきているのだろう。そして、この傾向はますます強くなると思う。なぜなら経済はもっと悪化するから、人々が学ぶ余力もますます減っていく。そうすれば人材はますます劣化するだろう。この大きな流れは変えられそうにない。もしかしたら、国を憂いている場合ではないのかもしれない。日本が妄人だらけの国になったら・・・。ゾンビランドで生き残るためにを考える方が先決かもしれない。
 
追記
立花孝志のような悪質な選挙活動をする者にどう対処すべきかだが、まず、YouTubeから排除することだと思う。いわゆるYouTubeのポリシーに反するとしてBANさせることだと思う。そもそも炎上商法で収益に繋がるという手法が問題なのだから。広い意味では広告剥がしにしてしまうことだと思う。切り取りで収益を上げているYouTuberも同じ手法でBANされるとなれば立花孝志の動画をアップしなくなるのではないだろうか。さて、立花孝志の初志はNHKを見ないにも関わらずお金を課金するNHKの不当な課金システムにあった。これには私も首肯する。しかし、現在の立花孝志は初志から大きくかけ離れてしまっている。立花孝志はそろそろ熱狂から覚めて、初心に還るべきだと思う。
 


2024年10月31日木曜日

NEWS2024.10

 
10月1日(火)
以前から宣言していたイランの報復攻撃がこのタイミングで実施された。イスラエルはもとより米国もイランを非難する声明を発表する。 イスラエルvsイランの構図がますます強まってきた。結局、ネタニヤフが政権維持のために戦争を仕掛けているとしか思えない。自分の権力を維持するためならば戦争も辞さないし他者の生命などこれっぽちも意に介さないというおぞましい考え方だ。
 
首都であっても簡単に攻撃できてしまうんだなあ。
 
この前原誠司の動きは立憲の野田と示し合わせていると思う。立憲は維新と本気で手を組むつもりらしい。 
 
10月3日(木)
石破内閣の法相・牧原秀樹がかなり酷いのが分かった。三原じゅん子も。さらに立憲民主党のネクスト内閣の渡辺周も。立憲もとうとう保守に大きく舵を切った。もはや立憲も保守と考えて間違いないだろう。

10月6日(日)
どうやら立憲は共産党と共闘するのを拒否したらしい。だが、維新とも棲み分けするはずだったと思ったが。維新の党勢が落ちているからなあ。維新とて選挙の間だけ立憲と手を結んで、その後はどうなるか分からないし、立憲だって同様だろう。いや、立憲は頭数として維新の議員が欲しいのだろうが。いずれにしても、第二自民党になる野望に過ぎない。

今週は石破内閣をどう評価するかという話が多かった。もちろん、私が見ているメディアに限っての話だが。そして、おおむね石破は基盤が脆弱で思うように政権運営できていないという見立てだった。私自身は今のところ静観している感じだが、引っかかっていることがある。それは自民党の総裁選のとき高市が党員票を石原を上回って集めたことだ。統一教会が自民党員となって票を増やしたのではという意見もあったが、むしろ、自民党の党員がネトウヨ化していると見るべきだと思う。これは自民党に限らず、日本全体がネトウヨ化しているのだと思う。それは日々の暮らしから肌で感じる感覚としてもそう思うからだ。実際、立憲民主党も右旋回したのは肌で感じている部分が多いのではないだろうか。このまま行くと、石破政権は短命に終わる可能性が高い。そして、次に来る政権はおそらく極右政権になる可能性が高い。イタリアでさえ極右政権が誕生したのだから、日本に極右政権が誕生してもおかしくない。いや、そもそも安倍政権が極右政権だったと言ってよかろう。安倍晋三が暗殺されて核となる人物がいなくなってしまったが、再び誰かが極右の核となる者として押し上げられる可能性が高い。日本人はその民族性として極右に流れやすい民族なのだと思う。それは日本人自身がよく知っていることではないだろうか?日本人の抑圧感の根源にあるのは極右への恐れがあるからだと思う。そして、日本人は極右を倒そうとするのではなく、極右からいじめられないようにしようとする傾向が強い。正義や善を貫くのではなく、強い者になびき弱い者に居丈高になるという傾向が強いのだと思う。そして、善悪ではなく損得勘定で行動するのだと思う。ともかく、遠からず日本に極右政権が誕生する可能性が高い。リベラルとしては、極右化への歩みを少しでも遅らせたいならば、例えば自民党に入党して穏健派を支持するとかだと思う。いずれにせよ、自民党も立憲も極右化していくのだから、日本の政治に希望はない。一方で、共産党は極右にとって丁度良い敵にしやすい。極右組織をまとめていくには敵が必要だからだ。ただ、リベラル派としては直近の選挙では共産党を支持するしかないが、再びリベラル政党が新たに設立されることが望ましい。したがって、リベラル派の人々は、当面は、アンチファシズム、アンチファ、反レイシズムとして活動するのが良いように思う。ちなみに東京都知事選で注目された”ひとり街宣”が良かった。プラカードを持ってメッセージを送るだけの地味な活動だが、あれが今後は多くの地域でアンチファシズムの社会運動として起こって欲しいと思う。あとは本当に地味に自分の周辺からリベラルを増やす啓蒙活動をするしかないと思う。
 
10月10日(木)
ジョーカーのメイクで有名になった政治家・河合悠祐がパトロールと称してクルド人にヘイトを働くために蕨駅に向かったのを反差別の人たちに囲まれて逆に返り討ちにされる動画が今週の特集だった。ツイッターで流れていた動画を見たら、追い詰められた河合悠祐の切羽詰まった表情と野間氏の面白くて仕方ないといった感じの笑った目が印象的だった。あまりにダメダメ過ぎて河合悠祐がちょっと気の毒にさえ思えたが、とはいえ、河合悠祐ら差別主義者たちのヘイトでどれだけクルド人の人たちが傷つき恐怖をおぼえているかを考えると、悪いのは河合悠祐たち差別主義者たちなので情けは無用だとも思うのだった。特にクルド人の子どもをヘイトの対象にまでしているので小奴らを許してはならんと思うのだった。本当は河合悠祐らが改心して真人間になってくれるのが一番良いのだが、なかなか改心するのは難しいだろうとも思う。それから、炎上商法で注目を集めて商売につなげるという手法が少なからず効果があるから、こういった輩が出てくるのであって、世間はこういった輩に乗せられないようにもっと良識やモラルを持ってほしいと思うのだった。

日本原水爆被爆者団体協議会がノーベル平和賞を受賞したとのこと。しかし、これまでの日本政府の核兵器に対する対応を見ていると、とても被爆国とは思えない対応をとっている。そういった日本政府の対応を少しでも変えられれば良いのだが。

10月12日(土)
今回のマル激は日本被団協がノーベル平和賞を受賞したタイミングでの核戦争の話だったので、大変タイムリーだった。と同時に、現代人は少なからず核兵器というものについて勉強しておくべきだとも思う。核兵器は戦争を変えた兵器で、人類の歴史を大きく変えたものだからだ。日本は被爆国ゆえに被爆国という立場からの観点が目立つが、もっとマクロな視点で人類社会にとって核兵器というものを考えておくべきだとも思う。

10月17日(木)


10月18日(金)

 
 
10月19日(土)
 
 
10月20日(日)
ひとり街宣の実践者たちの話を聴けて大変参考になる。路上読書会も興味深かった。


10月21日(月)
 
10月24日(木)
全然知らなかったのだが、弘兼憲史が安倍類だと分かったのは収穫だった。ちなみに『島耕作』、ほとんど読んだことがない。散髪屋さんで待ってるときにたまたま1話くらい読んだ程度。サラリーマン漫画は『山口六平太』くらいしか読んだことがない。石ノ森章太郎の『HOTEL』がサラリーマン漫画に該当するなら『HOTEL』もそうだけど。いずれも『ビッグコミック』だった。読んでた青年漫画雑誌は『ビッグコミックスピリッツ』がメインだった。『ビッグコミック』は『ゴルゴ13』と『カムイ伝第2部』が読みたかったから。『モーニング』はほとんど読んでない。『ああ播磨灘』を単行本でどこかで読んだっけ?『ハートカクテル』をたまに読んだような気がするが、私の周囲はハートカクテルを馬鹿にしている人が多かった。私は嫌いではなかったが。昼休憩のとき喫茶店で読む雑誌がないときに『モーニング』が空いてたら読むといった感じだった。

10月26日(土)

最高裁判事の国民審査の判断材料にするためにビデオニュースは大変参考になる。選挙前の必須視聴。


10月27日(日)
自民党が過半数割れしたが、あまり嬉しくない。理由は立憲民主党が保守になってしまったので、リベラルの私としては投票先が無くなってしまったからだ。私としては、今回は選挙が始まった段階で終わっていた。私にとって「リベラルの敗北」という選挙だった。今回、立憲民主党は議席を増やしたので、良くない前例を残したと考えている。リベラルでなくても勝てるのだと。むしろ、保守になった方が票が取れるのだと考えるかもしれない。開票結果を分析すれば必ずしもそうではないと思うが、しかし、それでも多くの立憲民主党の議員たちは保守の方が選挙に勝てると考えるようになると思う。結局、日本にはリベラル政党は育たないまま終わってしまった。それは共産党が議席を減らしたことからも分かる。また、公明党が票を減らしたことは戦後の平和主義を支えてきた世代が高齢化して減少してしまったこともあると思う。国民民主党が議席を増やしたことは石丸現象と似ている。「手取りを増やす」というフレーズが効果を発揮した面がある。これは劣化を意味する。政治を考えるとき国全体を考えるべきものだった。実際は地元に利益を誘導するという本音があったとしても、国全体を考えるという建前があった。ところが、最早、そうではなくなった。自分にとって得か損かで決めるような有権者が増えた。それは失われた30年によって日本の競争力の低下→日本の経済力の低下→有権者の貧困化という流れで、もはや有権者は経済的に自分にとって得か損かで決めるように劣化してしまったのだと思う。昔はアジアの貧しい国がそういった政治だったのだが、それがとうとうに日本になってしまったのだ。戦後の経済成長で余裕があった時代は終わったのだ。また、かつての経済大国を取り戻すという余力も無くなった。技術立国を支えてきた企業が世界市場から消えていったからだ。経済成長期の政治談義など意味が無くなった。また、日本の教育が政治的知識を教えなかったので、日本人は政治的知識が貧しいものになった。結果、石丸現象に見られたポピュリズム政治になってしまった。恐ろしいのはそういう社会の場合、得てして危険な独裁者を生んでしまうリスクがあることだ。政治的な専門知識がある者を選ぶのではなく、乱暴なポピュリストを選んでしまい、そういった人物に権力を集中してしまいやすいのだ。したがって、それに抵抗するには三権分立をより強めることだと思う。日本の場合、議院内閣制だから、まず司法にもっと権限を与えて、政府や立法府を牽制できるようにすることだ。しかし、である。大抵、こういう場合は悪い方向に向かう可能性が高い。逆に司法も権限を独裁者に委ねたりする結果になりやすい。つまり、落ちるときはどんどん悪い方向に落ちていくのだ。どんどん暗い気持ちになる。いずれにせよ、リベラルは有権者としてできることは無くなった。なぜなら、選択肢の中にリベラル政党が無くなったからだ。立候補しているのが、全部、保守だったら、選びようがないではないか。リベラルは有権者としてできることは無くなったが、社会活動としてはまだやれることがあるとは思う。インターネットのおかげでヒトとヒトが繋がりやすくなった。リベラル同士で横の繋がりを広げていき、少しでもリベラルの命脈を保つように工夫するしかないと思う。
 
追記
2021年10月の第49回衆議院議員総選挙のとき、私は森友・加計問題などでリベラルは何もしなくても勝てると思っていた。 ところが、フタを開けてみたらまったくダメだった。しかも維新が議席を増やした。今回、裏金問題で自民党は大きく議席を減らした。どうも日本人は森友・加計のように国の財産が不正に使われてもあまり文句を言わないらしいが、裏金のようにカネが自分たちにばら撒かれないとなると怒るらしい。「政治とカネ」の問題とよく言われるが、日本人はそういうカネの使われ方に対する憤りらしい。私などは森友・加計の方が裏金問題よりも酷いと感じるのだが、世間一般の日本人はそうではないらしい。森友・加計問題を軽視する背景には、親方日の丸の感覚があるのかもしれない。国債発行で乗り越えようとするのもその辺りに心理があるのかもしれない。しかし、無限に国債発行で乗り切れるわけではなくて、アキレスと亀のように、いつかはアキレスが亀を追い抜くときが来る。そのときは、財政破綻という恐ろしい結果が待っている。グレン・ハバードとティム・ケインの著書『なぜ大国は衰退するのか』の中で、債務残高に対する国債の発行上限を憲法で定めて制限することを提唱していたが、まさにその通りだと思う。 しかし、日本は一度始めたら爆発するまで止められない国だから、クライシスが起こるまで国債に頼るのだろうと思う。そうして、爆発してはじめて制限を設けようと考えを変えるようになるのだろう。しかし、そうなってからでは遅いのだが、残念ながら、分かっていても避けられない悲劇というのが世の中にはあるのだろう。


最近読んだ本

『モードとエロスと資本』
この本はファッションの歴史について勉強しようと思って成実弘至さんの『20世紀ファッション』や中野香織さんの『スーツの文化史』を読んだ後に買って読んだ本。2000年代のモードの傾向について書かれた本なのだけれど、モードから恋愛が遠ざかっていく話が興味深かった。宮台真司さんが随分前に「若者が恋愛から撤退している」と話されていたのが、この本を読んでモードを通してそれがよく分かった。その一方で、「女の女装」や「セクシーからエロい」へ変わっていった話も面白かった。恋愛からは撤退しても性愛から撤退したわけではなくて、セックス・トイ、いわゆるアダルトグッズ、あるいはフェムテックへと向かっていくのがよく分かった。


『アダルトグッズの文化史』
この本は今年読んだ本で一番面白かった本になるかもしれない。タイトル通り、アダルトグッズの歴史の本なのだけど、内容的にはフェミニズムの本と言っていいかもしれない。男性のためのアダルトグッズではなくて、主に女性向けのバイブレーターやディルドの歴史の話と言っていい。特に、ベティ・ドッドソンのエピソードが大変興味深かった。女性が男性とのセックスではなく、マスターベーションによってオーガズムを得られることで自立できることを謳っているのが目からウロコだった。『マスターベーションの解放』というワークショップを開いてみんなでマスターベーションをする話などなかなか刺激的だった。私などはマスターベーションをセックスの下位に置く傾向があったのだが、別物だと考えた方が良いと確信を持てた。ちなみに、アダルトグッズが革命を起こしたわけだが、そこで使われていたアダルトグッズが日立の電気マッサージ器(マジックワンド)だったり、日本製のラビット型バイブレーターだったりと日本製品が大活躍しているのだが、その機器の開発史自体は触れられいないのが残念だった。これは日本人が歴史を残さないことに問題があると思う。なお、上野千鶴子さんと湯山玲子さんの対談本『快楽上等!』の中で「相手のあるセックスとマスターベーションは別腹」という名言がある。このお二人の言葉を読むと、日本も決して遅れているわけではないかもしれない。そして、言うまでもなく、日本におけるTENGAの活躍がある。TENGAから派生した、女性向けプレジャーアイテム、irohaがある。かつては、おしゃれな女性向けアダルトグッズとしては、スウェーデンのLELOや米国のSVACOMやドイツのWOMANIZERが有名だったが、日本のirohaがそれらに負けず劣らずのクオリティを出せるのではないかと大変期待できる。男性はポルノは必要でもアダルトグッズは必ずしも必要としないが、女性の場合は逆に多くの女性はアダルトグッズを必要とするのではないかと思う。また、女性に生理があるように、男性はマスターベーションを必要とすると思う。セックスライフはどうしても秘められたものとして情報不足・理解不足になりやすいが、インターネットの出現で知識が十分に広まるようになってきた。これからの若い世代は豊かなセックスライフを送れると良いと願う。ただし、禁欲も大事だということは最後に言っておきたい。


『TENGA論』
TENGAの開発史の本です。TENGAの創業者松本光一の話が大変興味深い。元々は自動車整備の仕事をしていて、TENGAに辿り着く。そして、良い製品を作りたいという情熱。真面目な取り組みが本当に興味深かった。障害者のセックスライフを豊かにするために協力したり、妊活や遅漏早漏の治療に役立てたりとその真面目さが素晴らしかった。そして、リリー・フランキーさんの女性器の代用品ではなくてTENGAという性別という発想が素晴らしかった。これはセクサロイドへ通じる考えだと思う。
 
私は少子化自体は悪いことでは無いと思っている。人類が増えすぎることは地球(ガイア)にとって必ずしも良いとは限らないからだ。野生の熊やイノシシが山に食べ物が無くて里へ降りてくるが、人類が減れば野生動物の住む世界も広がるかもしれない。現在、人類と家畜とペットに対して、野生動物の比率があまりにも低すぎる。人類が減ればそれが改善されるかもしれない。ただし、今の経済システムで人口減少してしまうと問題が発生してくるだろう。しかし、それはまた克服すべき問題として、少ない人口でも破綻しない経済システムを工夫すれば良いだけの話だと思う。恋愛と性愛の分離についても悪い話ではないと思う。恋愛と性愛が不可分になってしまうことでかえって問題になってしまうケースが多いと思う。不可分であるために望まない結婚や妊娠が増えるのではなかろうか?逆に、セックスワークが合法になったり、マスターベーション技術が進歩すれば、恋愛と性愛が分離しても問題ないように思う。むしろ、セックスライフが豊かになるのではなかろうか?ただし、愛について人々が学ばないリスクが生じるかもしれない。愛というのは、多くの場合、微弱な力だ。マネーの方が社会を回す力として強い。だが、微弱だからといって、愛は不要なものではない。人間性の中で愛はとても重要な要素だ。愛を学ぶ機会をもっと考えるべきかもしれない。そういう意味では、恋愛と性愛が分離した方がよりピュアに愛について考えられるかもしれない。愛について学ぶために、恋愛と性愛が分離するのは必ずしも悪いとは言えないと思う。そもそも、古い男女関係は農業社会において築かれたものが多い。20世紀の工業社会を経て、21世紀は知識社会に突入した。新しい男女関係や愛について学ぶ機会も新しく考え出さねばならないのかもしれない。
 
 

2024年9月29日日曜日

NEWS2024.09


9月3日(火)
雨宮処凛さんによる石丸支持などの分析が大変参考になった。やはり、現場を知っている人の言葉は良い。

9月4日(水)
クルド人差別の話で大変参考になった。雨宮処凛さんの新著を貼っておこう。

『難民・移民のわたしたち: これからの「共生」ガイド (14歳の世渡り術)』

9月5日(木)
小池百合子が追悼文を送らなかったことがかえってヤブヘビになったという話はナルホドと思った。けれど、朝鮮人虐殺がここまで注目されるようになったのは、起点はNoHateTVであり、安田浩一さんの地道なレポートであったと思う。野間・安田両氏の尽力が大きく影響したと思う。もちろん、それまでの市井の人々が記録を残したことが基礎にあるが。

9月6日(金)
ガソリン車に代わる電気自動車の開発はなかなか難しいらしい。さらなる技術革新が必要なのかもしれない。


今週の記憶に残っているニュースは自民党総裁選と立憲民主党代表選の話かなあ。公明党も代表選をやるらしいというニュースをチラッと聞いたが、池田大作亡き後の公明党がどのように変貌していくかも興味がある。公明党が統一教会の手法を真似て政界に秘書やボランティアを送れば、かなり食い込んでいけると思うのだが、さすがにそれは難しいのかもしれない。それに公明党は既に選挙でかなりの強さを持っている。
 
自民党は誰が総裁になっても自民党のままなんだろう。ただ、自民党も以前とは随分様変わりしてきたと思う。以前は政治家を志す人々が自民党に集まる傾向があったが、今は二世議員のような世襲政治家ばかりがメインになってきたと思う。それ以外は維新と同じで政策が無く、実力や中身の無い野心家ばかりになってきたと思う。
 
一方、立憲民主党はというと、党内でのリベラルと保守との争いといった感じ。そして、保守の方が多勢なんだろう。立憲内のリベラルは劣勢なんだと思う。ネットで立憲を応援している人はリベラル派なんだけど、立憲民主党の内部の実態は保守派が優勢という矛盾がある。以前から言っているように、立憲民主党は早く分裂して、リベラルを看板に掲げて、弱小勢力であったとしてもリベラル政党として旗揚げした方が良いと思う。政権交代したいがために保守派も取り込めという意見があるが、第二自民党になろうとして民主党はずっと失敗してきた歴史がある。いい加減に第二自民党になるという夢は諦めて、リベラル政党として立ち上げるべきだと思う。維新の失敗を見ても分かるように第二自民党の改革政策は失敗に終わる可能性が高い。まだ、維新よりは自民党の方が政策としては上手なんだろう。逆にリベラルはまだ伸びしろがある。第二自民党予備軍は乱立する保守政党群の中で合体と分裂を繰り返すだろう。あの連中は、皆、自分勝手で、かつ、損得勘定で動く連中だ。まとまるのは至難だし、まとまっても持続するのは難しい。そして、政策の手腕はお粗末だ。だから、彼奴らはずっと第二自民党予備軍に終わる。一方、リベラルは世界の趨勢を見ても、日本ではまだ伸びしろがある。ただし、まだまだ足腰が弱い。もっと地方自治体レベルから政治家を育成していくべきだ。いや、今回の兵庫県知事の問題を見ても、地方自治体の真っ当な人材を取り込んでいくべきだと思う。リベラルはまだまだ人材を育成していく時間が必要だ。
 
9月12日(木)
今回の特集は帝国議会の議事録を読むことで関東大震災の朝鮮人虐殺に関する認識を確認し、現代と比較する回だった。勉強になった。ただ、バカニュースが無いのが残念だった。
 
9月14日(土)
大沢真理先生の話は数値に基づいた話でいつも大変勉強になる。
 
先週の雨宮処凛さんの話がとても面白かったので、デモクラシータイムスの少し前の動画も拾って見てみたら、面白かった。
 
 
今週は米国大統領選のテレビ討論会があったらしい。残念ながら見れてない。下馬評ではハリス氏が優位らしい。しかし、差はわずかで決定的なものではないようだ。おそらく、最後までギリギリの攻防が続くんだろう。
 
自民党の総裁選も立憲民主党の代表選もだんだん興味が失せてきている。元々、自民党の総裁選は興味があまり無かったし、立憲民主党の代表選もリベラル色が弱くて保守色の方が強いのでこちらも興味が持てなかった。それどころか、立憲が維新と手を組もうとしているらしいので幻滅している。私は自民党は嫌いだが、維新はもっと嫌いだ。仮に維新が連立政権に加わるくらいなら、立憲が政権など取らない方が良いと思っている。 なので、維新と手を組むなら、立憲を支持する気は無い。
 
日本は経済がダメになって政治もダメになっている。そして、人材もダメになっているのだろう。日本は独特の文化を持っているが、明治以前の日本は他国と比べて欠けているものも多かった。例えば科学も国民主権も日本からは生まれでなかった。日本はこのままでは再び明治以前に戻っていくように思う。日本は問題を解決せずに先送りばかりしてきたために、問題が山積みになってにっちもさっちも行かなくなった。何事もフロー重視でストックを軽視する傾向が強い。目先ばかりで過去を忘却する。いろいろな意味で日本は衰退する。この流れは止められない。
 
9月19日(木)

9月20日(金)
犯人はほぼイスラエルに間違いなかろう。それにしても、イスラエルのやることはムチャクチャだ。これを西側諸国が非難しないのはあまりにも酷い。

9月21日(土)

 
 今週も忙しくてニュースをチェックするどころではなかった。ただ、立憲民主党に対する信頼がどんどん落ちていく。リベラルはもはや共産党支持で良いのではないかと思う。立憲の多くの議員は第二の自民党になりたいだけだ。しかも維新なんぞと手を組もうとしている。原発にも反対と言わなくなった。そんな輩に国政を任せるくらいなら落とした方が良いと思う。自民党は自民党で統一教会と関係が切れないようだし、昔のような厚み・深みが無くなってきたように思う。結局、社会の基盤としての機能がどんどん崩壊しているからだろう。日本の政治・経済・社会が軒並み劣化しつつある。もうどうしようもないのだろう・・・。
 
 
9月22日(日)
経産省は何を考えているのか?ただちに改めるべきだろう。
 
『八重の桜』は私が大河ドラマで最も好きな作品。綾瀬はるかさんは今年も会津まつりに参加とのこと。もう11年目になるのかなあ。凄いなあ。
 
9月25日(水)
立憲民主党に対する升味佐江子さんの評が正しいと思う。「立憲民主党の終わりのはじまり」。まさにその通りだと思う。リベラル派は立憲民主党支持を辞めて、共産党支持に変わるべきだと思う。
 
9月26日(木)
長かった。本当に酷い話。  

私はイスラエル大使館の前でどうげんぼうずの近廣さんが抗議の声を上げているのを見ると、つい涙ぐんでしまう。そして、このひとは偉いなあとつくづく思う。イスラエルがガザで行っている虐殺を見て、遺体、特に子どもたちの遺体を見て本当に酷いと胸が苦しくなるし、声を上げなければと思うのだが、実際にはできてない。だから、どうげんぼうずさんがたった一人でイスラエル大使館の前で抗議を声を上げているのを見て、本当によくやってくれたと思うのだ。本当に偉い!!!
 
9月27日(金
私の好きな歴史ドラマ『ダウントン・アビー』でヴァイオレットお祖母様を演じたマギー・スミスさんが亡くなったとのこと。映画板でも大往生を遂げて幕を閉じていたのだが。合掌。
 
私はまったく石破氏が勝てるとは思っていなかったので大変驚いた。決選投票で反清和会が結集して勝利したということだろうか。 第1回投票で党員票で高市がトップだったことにも驚いた。自民党のネトウヨ化が進行しているとしか思えない。それにしても、我が世の春を謳歌していた安倍派がここまで凋落するとはなあ。山上徹也の銃弾が歴史を変えたということだろうか。テロによって歴史は変わらないと思いたいところだが、こうなると山上が歴史を動かしたと言わざるを得ないかもしれない。もちろん、自民党の裏金問題を暴いた赤旗や上脇教授の力も大きかったが・・・。
 
9月28日(土)
イスラエルは何を考えているのか?いつまでも自分たちの優位が続くと思っているのだろうか?その優位が崩れたとき、しっぺ返しを食らう羽目になるのだが、そのことに気づかないのだろうか?
 
 
まとめ
今月のトピックは立憲民主党の代表選、自民党の総裁選、兵庫県の斎藤知事問題が大きな話題だった。
 
斎藤知事については早く消えてほしいと思うばかりだ。ただ、逆に斎藤知事を支持する人たちが少し出てきたらしいという話も聞く。相変わらず日本人は物事の本質が分からず、感情や気分で判断が左右されてしまうらしい。5.15事件のときも途中で犯人たちに同情しだすひとが出たらしいが、それと少し似ている。

立憲民主党については、第二自民党への道を歩みはじめたと思う。かつて小池百合子の希望の党へ向かったのと同じ道だ。今までリベラルとして立憲民主党を支持してきたのがアホらしくなった。なので、リベラル派はもはや共産党を支持するしかなくなった。共産党もいろいろと問題があるが、共産党以外は保守政党ばかりになってしまったのだから、仕方ない。
 
自民党の新総裁に石破茂がなった。ビデオニュースで今まで石破茂の主張は見てきているので大筋では彼の考えは分かるような気がする。日米地位協定について言及していたのも良かった。とはいえ、彼はタカ派で保守だ。しかし、清和会の政治家と違って、政策に理路がある。さて、どうなるものやら。安倍政権時代にあれだけ干されたのだから、石破の基盤は弱い。それでどれだけ政権を運営していけるか。今はお手並み拝見といったところだろう。
 
いずれにしても、日本のリベラルはかなり後退してしまった。とにかく、今は地道にリベラルの仲間を増やしていくしかない。
 

2024年8月31日土曜日

NEWS2024.08


8月1日(木)
中東情勢が緊迫しつつある。それにしてもイスラエルはどうかしている。
 
今週のNoHateTVは私の好きなタイプの話、エスニックな話だった。クルド人の料理の写真がとても美味しそうだった。以前、野間易通が言っていた名言で「移民が来るとメシが美味くなる」説を思い出した。できればクルド人がどんな人種の人たちかとか、民族性とか風習とかの写真も見てみたかったが、プライバシーの問題とかあるだろうから、なかなか難しいのだろうなと思った。クルドの言語の響きとか民族音楽とかもあるなら聴いてみたかった。ともかく、外国文化が入ってくることは日本の暮らしを豊かにしてくれると思う。私は音楽には疎いのだけれど、高校生の頃、友人の影響でYMOを聴かされて、細野晴臣さんの音楽とかを聴くようになった。細野さんの音楽はエスニックな感じの音楽が多くて好きだった。(音楽の植民地主義と揶揄されたりしたみたいだけれど、でも音楽の豊かさに触れられた気がした。あ、でも、高校生の時はテクノっぽいものが好きだったけれど。)食文化もそれと似ていて、外国の食文化に触れると暮らしが豊かになると思う。以前、安倍政権時代だったと思うが、知的障害者の子が「韓国料理は好きだけど韓国人は嫌い」とか言っていて、まあ、テレビの影響を受けて韓国人嫌いになってしまったのだが、逆に言うと、それでも「韓国料理は好き」と言っていて、食というのはなかなか強い影響力があるのだなあと思ったものだった。ところで、日本の保守はどれだけ日本文化を保持しようと努力しているのだろうかと思う。他国の文化を排斥しても日本文化の保持には繋がらないと思う。むしろ、日本人は他国の人たちがどれだけ自国文化を保持しようと努力しているかを見習うべきだと思う。あるいは昔の日系人が外国でどれだけ日本文化を保持しようとしていたかを見習ったらいいと思う。そして、文化が違っても互いに共存できると思う。その方が互いにとって良いことが多いと思うのだが。まあ、移民の問題は文化の問題というよりは経済の問題かもしれない。しかし、少子化が進む国では、機械化できない部分は、労働力不足を補うためには移民が必要で、来てもらえるだけで有り難いのではないかと思う。少子化を止めるのは難しいし、個人的には子どもを作る作らないは個人の自由で、少子化自体は良くも悪くもないと私は思っている。また、文化的な摩擦とかは教育とか情報の周知で次第に無くなっていくと思うのだが・・・。
 
それから、英国のサウスポート刺殺事件にまつわる暴動だけど、これは、歴史上、何度も何度も繰り返されてきたことだと思う。デマがきっかけでおこる暴動。 「黒人が白人女性をレイプした」というデマで起こった虐殺、同様に「ユダヤ人がロシア人を襲った強盗が発生した」というデマで起こった虐殺とか枚挙にいとまがない。デマによって引き起こされる暴動・虐殺は何度も何度も起こる。これは本当に口を酸っぱくして、デマによる暴動を注意することを言い続けなければいけないと思う。

それから、番組のなかでフランス革命について言及されていたので、フランス革命について学ぶなら、下記の一冊がオススメです。女性の暗殺者がけっこう活躍していて驚いた記憶があります。
 
 
『物語フランス革命: バスチ-ユ陥落からナポレオン戴冠まで』

それから、NHKの連続テレビ小説で『虎に翼』というドラマがあるそうで、そこで関東大震災における朝鮮人虐殺について言及されているらしい。「本当にそんなことがあったのか?」と知らないひともネットには少なからずいたようなので、せっかくなので震災後の朝鮮人虐殺に関する安田浩一さんの本を再度紹介しておこう。
 
『地震と虐殺 1923-2024』
 
 
8月3日(土)
今週の片山杜秀さんの「クラシックの迷宮」は夏のガムラン祭りだった。坂本龍一さんの『メリー・クリスマス、ミスター・ローレンス』もガムランの影響とは知らなかったので勉強になった。なるほど並べて聴いてみたら確かにそんな感じだった。ちなみに坂本龍一さんといえば、アルバム『音楽図鑑』の「TIBETAN DANCE」が好きで、今でもたまに聴きたくなって聴いたりする。同様に細野晴臣さんの『Medicine Compilation』が好きで、こちらもたまに聴きたくなって聴いたりする。
 
「音楽に政治を持ち込むな」、「お笑いに政治を持ち込むな」 、そして、ついに「政治に政治を持ち込むな」。教育の問題じゃないかと思う。それから、民主主義については、民主主義はこんなものかと思う。あまり期待しすぎてもいけない。むしろ、独裁や全体主義がいかに酷かったかを思えば、まだ民主主義はマシだと思う。それに政権交代の可能性がある米国は羨ましいとも思う。政権交代できる余裕があるんだと思う。日本は政権交代できる余裕が無くなっている。政権交代が無くなれば、格差はますます広がるし、硬直的な社会になる。経済的な発展・成長も望めなくなるだろうし。ただし、多くの日本人は「それでよし」と思っている可能性が高い。日本人の精神の根本的な貧しさがあると思う。

今週は暑くてニュースをチェックする余裕がほとんど無かった。米国のトランプvsハリスの大統領選も気になるが、日本の自衛隊と米軍の間で取り交わされた約束が気になる。ちゃんとチェックできていないので、一体どういう内容なのかさっぱり分からないが、なんか米国の言いなりになりそうな話のようで気になる。それと、小山千帆の件も気になる。ただ、立憲民主党をリベラル政党だと勝手に思い込んでいるから驚くだけで、実際は立憲民主党はリベラル政党というわけではなく、むしろ保守とリベラルの混合政党だ分かれば、驚くことはないと思う。そもそも立憲民主党の政治家で自分をリベラルだと自称している政治家はいるだろうか?ほとんどの立憲民主党の政治家は自分を保守だと名乗っていると思う。要はリベラルな有権者が勝手に立憲民主党をリベラル政党だと思いたがっているだけで、実際は立憲民主党はリベラルではなくて、第二自民党になりたがっている勢力が多いということだと思う。先の都知事選の結果からも分かるように、リベラル勢力は第三勢力程度の有権者しかいないのが実情だと思う。繰り返しになるが、結局、日本におけるリベラルは少数派なのだ。立憲民主党は少数になってもいいから、早く保守とリベラルが分離して、リベラル政党として民主党を旗揚げしたらいいのにと思う。まあ、懐事情とかあって無理なのだろうけど。結局、リベラルが少なすぎるのが問題ということだろう。

8月4日(日)
ネタニヤフとしてはできるだけ停戦交渉を長引かせてパレスチナを叩きたいのだろう。バイデンが任期を終えてトランプが大統領になれば、もっとイスラエル寄りな政権になるから、もっとパレスチナを叩けると計算しているのだろう。ネットで流れてくるパレスチナの子どもの死体の写真を見るにつけて、イスラエルは本当に酷いと思う。いくらなんでも酷すぎる。
 
8月5日(火)
英国のスターマー首相が非常に真っ当な会見を行った。記者の質問に対しても至極真っ当な回答だった。日本の政治家でこうも正確に物事の本質を言える人物はいないだろう。日本の政治家の場合、「遺憾に思う」とか「配慮に欠ける」とか「関係各位に迷惑をかけた」とか言って茶を濁すばかりで、正確に物事の本質を捉えたり、正否をジャッジできる人物はいまい。英国と日本の実力差を感じた。
 
ふうむ。では、太平洋はどうなんだろう?心配な話だ。

学習塾や病院まで統一教会系企業があることに驚く。他にも飲料水やウコンなどでかなり大手メーカーに食い込んでいるらしい。

詳しくは、有田芳生さんの新著『誰も書かなかった統一教会』(集英社新書)を参照とのこと。


5日にブラックマンデー超えの下げ幅を記録し、翌6日には過去最大の上げ幅を記録した。
よく分からないが、政府系機関が買い戻したのだろうか?

よく分からないが、公務員の特別枠に反発した学生デモが発端らしい。アラブの春のチュニジアと似ているのかもしれない。

8月7日(水)
カマラ・ハリスは副大統領候補にミネソタ州知事のワルツ氏を選んだらしい。元は高校教師で州兵の経験もあり、フットボールのコーチもしていたらしい。年齢は60歳。さて、どうなるだろう。
 
この件は私は長崎市長を支持する。イスラエルを招待しないという意思表示は良いと思う。イスラエルがガザで行っている虐殺を見て見ぬふりはできない。ちゃんと意思表示した長崎市長を支持する。

8月8日(木)
ううむ。

関東大震災後の朝鮮人虐殺に対する追悼文に関して、東京都職員の対応を見ていてアイヒマンと同じだと思った。上司から言われれば、それが間違った行為であっても、言われた通りにする。彼らはホロコーストにも加担するんだろうなと思った。また、英国の暴動の件を日本のクルド人差別と結びつけて懸念を示すのは至極当然だと思った。やはり、小山千帆の件はマズいと思う。立憲民主党を支持する気持ちがだんだん失せてきた。
 
暑くてニュースをチェックできない時期なのに、ニュースが多すぎる。


8月14日(水)
私は岸田首相の退任についてはちょっとした妄想を抱いている。どのような妄想かと言うと、岸田自身が検察に弱味を握られていて、自民党の裏金事件にGOサインを出さざるを得なくなったのではないかと妄想している。そのため法相も指揮権発動できずに清和会がガタガタになるまで潰されてしまった。これは安倍時代に検察庁法改正案で検察権力に手を突っ込もうとした政府に対して、検察がその意趣返しに裏金事件を利用したと思っている。(ただし、裏金事件の発端を作ったのはしんぶん赤旗と上脇教授の手柄ではある。)検察は検察権力に手を突っ込もうとした安倍元首相とその清和会がどうしても許せなかったのだと思う。そして、その最後の締めとして、岸田自身の不正に目をつぶる代わりに退任しろと検事総長が裏で岸田に引導を渡したと妄想している。まあ、あくまで妄想で何の根拠もない。しかし、岸田政権は自民党最大派閥の清和会あっての政権だったのだから、なぜ裏金事件を指揮権を発動してでも止めなかったのか不思議に思ったのだ。検察も指揮権をチラつかされたら困るので、刺し違えてでも清和会を潰す覚悟で、首相の弱味を握っていたのではないかという、まあ、そういうフィクションを妄想してしまったのだった。
 
まさかこのような事態になるとは想像もしなかった。テクノロジーの進歩は戦争を変えるのだなあ。それにしても、この戦争はいつ終わるのだろう。

8月16日(金)
 悲しい。イスラエル、酷い。本当に酷い。ガザ地区の爆撃の多さ、破壊の酷さに唖然とする。
 
8月17日(土)
停戦が実現したら、本当に良いなあ。ともかく、一刻も早く停戦をしてほしい。 これ以上、犠牲者を増やしてほしくない。今のイスラエルを止められるのは米国だけだろう。バイデン大統領、頼むから頑張ってくれ。停戦を実現してくれ。
 
小山千帆問題について
小山千帆について、なぜか米山隆一とアンチレイシストの間でSNS上で激しく議論が展開されている。いや、炎上していると言った方が良いかもしれない。発端は川口市議だった小山千帆が「一部外国人による犯罪の取り締まり強化」を求める意見書に賛成したのがきっかけだった。あ、いや、正確には、その小山千帆を立憲が愛知県から衆議院に立候補させることがきっかけだった。この意見書に賛成した小山千帆を「レイシスト」呼ばわりするのは行き過ぎだということらしい。私などは普段からNoHateTVを見ているためか、この意見書に賛成したという事実だけで彼女をレイシストだと呼んでかまわないと考えている。この意見書はレイシストを後押しするもので、レイシズムを助長するもので大変危険だと思うからだ。私はのりこえネット時代からNoHateTVを見ているので、こんな意見書が出たら、あのネトウヨどもが調子にのって、どんな酷いことをするか分かったものではないと思うのだ。ネトウヨどもが十年以上前から今日まで行ってきた悪行を知らないのではないかと思う。だから、川口市議会のれいわも立憲もこの意見書には反対したのだと思う。ところが、小山千帆は所属政党が反対したにもかかわらず、あえて賛成したのだ。推測だが、どうもよく考えもせずに、たむろする外国人の暴走族を見聞して嫌悪感を感じて賛成したのではなかろうか。それならば暴走族を取り締まれば良いのに、なぜか一部外国人を取り締まりの対象としている。そこにはレイシズムが潜んでいる。ともかく、小山千帆は政治家としての思慮や知識が足りないと思う。政治家としての資質が疑われる。そのような人物を国会議員にするのはどうかと思う。まあ、立候補するのは個人の自由だ。しかし、立憲が彼女を擁立するのは立憲もリベラルではないということだと思う。立憲も所詮はこの程度なんだろう。リベラルの受け皿となる政党が無いから立憲を支持しているだけで、ちゃんとしたリベラル政党が誕生したら立憲などは見向きもされなくなると思う。とはいえ、そもそも日本におけるリベラル勢力が少数派過ぎるのが問題で、立憲もリベラルに見捨てられても痛くも痒くもないかもしれない。立憲の議員たちの中には、かつて小池百合子のきぼうの党に入ろうとした連中もいるわけだから、リベラルとは真逆だろう。所詮、第二の自民党になりたい連中なんだろう。それにしても、政治家のクオリティが劣化している。政治家の劣化は政治の劣化につながる。時間をかけて政治家を育成する組織や団体が必要かもしれない。最後に米山隆一さんについては、これまで大変期待していたので、今回の件ではちょっと残念に思った。とはいえ、彼の見識や正義感は今回の件を除けば他の議員に比べて優れていると思う。今回の件は、小山千帆をレイシスト呼ばわりしたことにひっかかりを感じたのがきっかけだろう。彼は今まで完璧だったので、今回の件が悪い意味で目立ってしまった。まあ、人間だから、完璧なひとなどいないのだろう。(ただ、彼も元自民だからまったく懸念材料がないわけでもない。)
 
8月20日(火)
訃報に耳を疑った。まだ若いのに。『攻殻機動隊』は好きな作品で田中敦子さんといえば草薙素子だったので非常に残念。合掌。
 
8月21日(水)
インターネットが無かった時代に知のカタログ的な楽しさ、雑誌的な楽しさがあった。 一度講演会に行ったのだが、あいにく風邪を引いて発熱していた時で、せっかくの講演会だからと無理して行ったのだが、講演中に座席で寝てしまい、講演をほとんど聴くことができなかった。残念だった思い出。合掌。

8月22日(木)
今回のNoHateTVは傑作回として記憶に残る回になった。SNS上における米山隆一さんとの論争に終止符を打つ回になった。将棋で言えば、この回をもって「詰み」になったと思う。racistの用法として名詞ではなく形容詞的に使われる話がトドメだった。でも、本筋として大事なのは、あの意見書によって誰が困ることになるか、誰が恐怖を感じるようになるかということで、それは名指しされた一部外国人であるクルド人になり、彼らの苦悩や恐怖に思いを致すと、あの意見書は差別的で許されないものだと憤りを感じる。米山さんの件は「レイシスト呼ばわりするのは行き過ぎ」だという、どちらかというと枝葉末節の話で、米山さん自体、仮に川口市議だったら、あの意見書に反対したのではなかろうかと信じたい。(昨今の米山さんのツイートを見るとやや不安になるが。)だから、今回の問題の当事者である小山美帆がどう思っているか、また小山美帆を立憲の候補者として推薦した立憲の議員がどう思っているかが本当は大事なんだが、そこは沈黙したままだったりする。一応、8月9日の小山美帆の文言を見る限りでは、彼女は事の重大性を認識していないと思う。このような問題に対する思慮も足りないし、知識も不十分なようだ。もしそうなら、「そんな大変なことになるなんて思い至りませんでした。そんなことになるなんて知りませんでした」と「知らなかったから許して下さい」と言いかねない。この場合、「知らなかったから許して下さい」というのは間違いで、むしろ「知らない方が罪が重い」と思う。なので、こういう人物に政治を任せてはいけないと思う。まあ、推測で判断するのはやや問題だが、未然に防ぐには推測するしかないわけで、有権者としては限られた情報から推測するしかない。ともかく、話を戻すと、今回のNoHateTVの特集はよく出来た回で傑作回だった。ちなみに最後にオチを持ってくるところは関西人だなあと思った。また、安田浩一さんの「申し訳ないけど嫌な思いをしていただきます」という話には笑いつつも正論だと思った。それから、この番組が公開された後も米山さんはSNSでいろいろと発信しているのだけど、私から見ると、喩えて言うなら、将棋で負けたのに、負けた腹いせに将棋盤をひっくり返して、さらに将棋の駒を投げつけているように感じられた。で、投げた駒があらぬ方向に飛んで、それが津田大介に当たってしまい、ゴメンと謝っている始末という感じだった。東大の法学部と医学部を出ている超優秀な頭脳を持った米山さんも人間なんだなあと思った。
 
8月29日(木) 
 
 
今週は仕事が忙しくてニュースのチェックができなかったござる。
 
まとめ
今月はクルド人差別問題と英国の極右による暴動が印象に残ったトピックだった。それ以外も、イスラエルによるガザの虐殺、ウクライナのロシア領侵攻、岸田首相不出馬による自民党総裁選および立憲民主党代表選が大きなトピックだった。特にクルド人差別問題における小山千帆問題が大きく記憶に残った。端的にいうと米山隆一さんとアンチレイシズムの人たちとのバトルが興味深かったのだが、米山さんはこれ以外にもSNS上でいろいろとバトっているようで、ちょっと米山さんの印象が変わってしまった。また、立憲民主党に対しても小山千帆問題だけでなく、代表選にまつわる話題で、なんかもう、どうでも良くなってきた。以前にも書いたが、立憲民主党内には保守派とリベラル派がいて、保守派は第二自民党になりたい連中なので、リベラル派は分離した方が良いと私は思っている。政権交代したいがためにリベラルを捨てて保守の政策にすり寄るなどもってのほかだと思う。少数派でも良いからリベラルとして独立独歩した方が良いと思う。日本のリベラルは韓国や台湾のリベラルともっと連携した方が良いのかもしれない。それにしても、日本の繁栄の時代は終わったんだとしみじみ感じる。そんな日本にこだわっても仕方ないから、外の世界に広がってゆきたいと思う。
 
 
 

2024年7月28日日曜日

NEWS2024.07

 
7月1日(月)
よく分からない。東京は石原慎太郎を都知事にするような土地柄だから小池がある程度支持されるのは理解できる。ただ、蓮舫さんが思ったよりも支持が集まっていない気がする。あんまり人気がないのだろうか?
 
7月2日(火)
 ううむ。
 
酷い話だ。誰も罪を問われないのかなあ。政治の腐敗。
 
 7月3日(水)
これも酷い話。
 
良い判決。それにしても、過去に強制不妊されていたという酷い話。
 
自衛隊ってこういうの多いように思う。変わらないなあ。
 
へえ。

7月4日(木)
面白かった。ゴミ箱伯爵に投票することは票を捨てるようなものだという皮肉が良かった。投票はよく考えて投票しようという意図らしい。なかなか気が利いている。



7月5日(金)
 14年ぶりかあ。トニー・ブレア、ゴードン・ブラウン以来か。トニー・ブレアは「教育、教育、教育」で第三の道を模索したが、一方で米国のイラク戦争を支持してガッカリした覚えがあるなあ。スターマー新首相が善政だったらいいなあ。

7月6日(土)
イランも緩やかにリベラルになっていけばいいなあ。 でも、保守派は強固だろうから歩みは遅いだろうけど。
 
へえ。どんな政治をするんだろう?

日本人に情報管理は無理じゃないかなあ。
 
今週は海外の政治の情勢が興味深かった。英国、フランス、イラン。あ、それと米国のバイデン大統領がこのまま立候補するかどうかも興味深かった。英国は労働党、フランスは極右、イランは改革派、米国はトランプだと右派という感じか。
 
一方、国内は都知事選がいよいよ日曜夜に決まる。蓮舫女史になって欲しいが、どうも難しいようだ。政策論争はほとんど無かったように感じた。蓮舫女史の政策は分かったが、小池や石丸はいまひとつ分からなかった。結局、東京都民は人物のイメージで投票するのだろう。その人物が好きか嫌いかとか、人物の好感度とかで。
 
その他、強制不妊では違憲判決が戦後13例目ということで少し驚いた。一票の格差問題でいつも「違憲状態」に慣れていたので最高裁が「違憲」とハッキリ言うことができるんだと驚いた。また、機密費の問題や防衛省の金品授受の問題はずっと続いている同じ問題に思えた。変わらない日本。

読みたい本
 
 
小林恭子さんの新著『なぜBBCだけが伝えられるのか』が刊行されていた。以前、『英国メディア史』を読んで良かったので、この本もいずれ読みたいなあ。日本のNHKもBBCみたいな独立した公共放送になれたら良いのになあ。安倍政権以来、NHKはすっかり国営放送になってしまっているからなあ。
 
7月7日(日)
残念ながら小池百合子が当選した。おそらく、石丸が2位、蓮舫が3位だろう。東京都民の小池支持は固かった。石丸が伸びたのは政策の中身が無く、その場の空気を掴むのが上手かったからだろう。政策の中身が無かったことで政策の好き嫌いに左右されなかった。東京都の無党派層は政策ではなく、人柄の好き嫌いでひとを選ぶのだと思う。政治の投票というよりは単なる人気投票なのだと思う。無党派層の民度の低さが石丸躍進という結果になったのだと思う。さて、リベラルは政策で勝負すべきだと思う。しかし、日本ではいくら政策で勝負しても有権者がその政策を正しく理解できないという欠点がある。結論をいうと日本でリベラルはほぼ無理だと思う。リベラルは選挙のときにフワフワした無党派の心を掴むよりは、常日頃から有権者を啓蒙してゆくのが本筋だと思う。啓蒙して政策を理解してもらって共感してもらってはじめて支持されるというのが本筋だと思う。しかし、残念ながら日本ではそれがほぼ無理なのだ。なぜなら日本人は物事の本質を理解するのがとても苦手だからだ。だから、日本にリベラルは根付かない。日本人がリベラルをものにするのは難しいのだ。
 
東京都知事選の振り返り
得票数で見ると、小池百合子が291万票、石丸が165万票、蓮舫が128万票だった。仮に石丸の票を蓮舫が全部取っていたとしても293万票で小池とほぼ同数に過ぎなかった。だから、仮にどんなに蓮舫が善戦していたとして小池とほぼ五分の勝負になっていたということだと思う。現実的には石丸の票を全部取るなんてことはあり得ないから、蓮舫は勝つのはほぼ無理だったと思う。それだけ小池の支持者が盤石だった。あるいは、もっと小池批判をして切り崩していればと考えるかもしれないが、私から見れば小池批判は十分になされたと思う。落選運動もあったし、見苦しいヤジまであった。それでも291万票の小池支持者は揺るがなかったということだ。リベラルの私からすれば、どんだけなんだと思う。まあ、東京は石原慎太郎を支持するような土地柄だから、おそらく、そういうことなんだろう。プロ野球だって読売ジャイアンツが地元球団だしね。東京というところは、そういう保守的な土地柄なんだ。それもちょっと独特の。首都だからリベラルも他県と比べると多く居るが、有権者の割合からすると、やはりリベラルは少数派なんだと思う。なので、そういう東京でリベラルが勝利を狙うのは余程の勝算がある場合でない限り無理だと思う。選挙戦術に問題があったというよりは、元々、東京は保守の牙城だと考えた方が良いと思う。リベラルが東京を陥落させるのは至難の技なのだと。ただ、今回、一人街宣という選挙運動は面白かった。バーニー・サンダースが選挙というのは選挙運動を通して支持者を増やす活動なんだと言っていたが、一人街宣によって市民を選挙運動に巻き込んで支持者を増やすことに繋がったのではないかと思う。今後に期待したい。それにしても、繰り返しになるが、東京というところは保守的な都市なんだとつくづく思った。野間易通風に言えば、東京ヘイトシティ。
 
 
7月8日(月)
フランスがギリギリで極右を退けた。良かった。しかし、急ごしらえの連立政権で今後の運営がどうなるか心配なところ。

この調査報道はかなり重要なんじゃないかと思う。これは、今後、事あるごとに引用される調査結果なんじゃなかろうか。
 
升味佐江子さんの無党派層に対する見解と対策が興味深かった。 地道な啓蒙しかないかなあと同感した。
 
7月10日(水)
インドはなぜプーチンと会談したんだろう?エネルギーや貿易があるからだろうか?ま、ウクライナ戦争に対して平和的解決を促したから最悪ではないのだろうけど。
 
7月11日(木)
都知事選のほか、英国やフランスの総選挙の話が参考になった。あと植田祐介さんというひとの活動も。

7月12日(金)
バイデンの高齢化問題、辛いなあ。交代した方が良いけど、本人は続投したがっている。北丸雄二が言っていたけど、トランプよりマシな候補者なら良いわけで、平凡なひとで良いんじゃないかと思える。英国の新首相スターマーだって退屈男と言われているそうだけど、退屈な人物で良いんじゃないか。
 
7月14日(日)
トランプが銃撃されたらしい。容疑者は射殺されたらしい。ううむ。選挙にどう影響するか。
 
都知事選の余波について
今週は、国内では、都知事選の余波が残響した一週間だった。都知事選の余波としては、石丸に関するものと蓮舫に関するものに大別されると思う。私はテレビを見ないのでその手のニュースは入ってこないので詳しくは知らないが、シールの件は次回からもっと良い解決策が見出されて改善されるのではないかと思う。いずれにしても萎縮してほしくないと思う。シールを批判している人たちの狙いは萎縮だろうからだ。
 
無党派層と政治的無知について
また、石丸の選挙戦術に関しては小泉純一郎のB層狙いの選挙戦術と似ている。それはB層にも届くシンプルなメッセージを発信するという単純なものだ。要は日本の無党派層は政治的知識が極めて貧弱、すなわち政治的無知なのだ。政治的無知については、以前、ビデオニュースで神保さんが紹介していた本を紹介しておこう。

 

この本では足による投票を呼びかけている。それも有効だとは思うが、私自身は地道な啓蒙だと思っている。民主主義は地道なものなのだと思うからだ。
 
さて、海外では、フランスで極右が退けられたニュースも大きかった。フランスはギリギリで踏みとどまった。この辺りはフランス市民の政治の知的レベルの高さがものを言ったと思う。
 
そういえば、小池百合子による東京都の再開発を参政党などの日本の保守政党はどう思っているのだろうか? 日本の自然を守ることに消極的なはずはないと思うのだが。
 
7月15日(月)
まだ2倍だから他の事例よりは薄いかも(苦笑)。
 
7月16日(火)
韓国には国家人権委員会なるものがあるらしい。羨ましい。しかも独立機関。こういった独立機関が日本にもあってほしい。しかし、日本は三権分立もちょっと怪しいからなあ。
 
7月18日(木)
暇空茜は感心しないのだけれども、私はColaboの仁藤夢乃に対してもあまり感心していない。というのは彼女はセックスワーク否定派だからだ。どちらかというと北原みのり一派と同系統だと思っている。

朝日新聞政治部に今野忍というネトウヨ記者がいるらしい。NoHateTVの楽しみのひとつはバカニュースでこういうネトウヨがいることを知れるのが楽しい。ただ、朝日新聞に関してはやはり購読者数の減少で戦前同様にポピュリスティックになっていくのかなあと感じている。購読者を増やすために購読者の嗜好に合わせて新聞も変わっていくのかなあと。一昔前は大学の先生がインテリ層を形成していてその影響もあって左派が力を持っていたが、昨今はそういったインテリが減少してしまい、代わりにネトウヨが増殖したんだろうなあと思う。また、極中道(エクストリームセンター)の話は興味深かった。ただ、オバマをエクストリームセンターと言うのはどうかと思った。オバマはリベラルだけれども大統領になってからは中庸の政治に努めた。米国民の半分が保守なのだから、保守の要望も取り入れる形だった。結果、リベラル派からは生ぬるいと批判されることになったが。でも、オバマが大統領になった初めの頃は軍部とオバマはかなり摩擦があって苦労していたと思う。そして、右からも左からも批判され続けた。でも、任期を終えて成果を見てみれば、オバマは本当によくやったと思う。しかし、そのオバマの成果を尽く潰しにかかったのがトランプなのだけれども。ちなみにトランプは元・民主党だったんだけどね。

7月19日(金)
こんなこともあるんだなあ。

7月20日(土)
コロナと手足口病の感染が拡大しているらしい。注意したい。

鹿児島県警のやり方に驚いた。警察の身内の犯罪を隠蔽し、内部通報した人物を逆に報復として逮捕する。さらにジャーナリストに強制捜査して通報者を捜す。なんか凄いな。全部、違法じゃないの。隠蔽を指摘されないようにするために半年間放置していた盗撮事件の犯人を直前に逮捕する。いや、凄いな。刑事企画課だよりの「未送致書類であっても、不要な書類は適宜廃棄する必要があります。※再審や国賠請求等において、廃棄せずに保管していた捜査書類やその写し組織的にプラスになることはありません!!」という文言には苦笑した。警察に不利な証拠を開示しない法律を思い出した。正義はどこに行ったんだろうなあ。青木理がいうように内部通報を警察に取り締まらせることに無理があって、公安委員会に手足をつけて捜査するように変えた方が良いと思った。それにしても、日本には独立機関が必要だとつくづく思った。互いに権力を監視・牽制させる独立機関が欲しいものだ。日本はどこもかしこも組織の癒着が激しい。
 
日本も産業別労働組合に移行すべきだ。とても重要。これから日本経済が繁栄していくためにも企業別労働組合はもう止めるべきだと思う。

これも重要。日本の住宅はもっと変わるべきだ。

斎藤元彦兵庫県知事の件
TVを見ないのでネットニュースでしか知らないのだが、大変酷い人物らしい。驚くのは東大出身で総務省に入省しているエリートであることだ。そんなエリートなのにこんな酷いことをするんだと驚いた。仮に犯罪者が多い維新の議員ならさもありなんと思うのだが、経歴を見ると必ずしもそうではない。う~ん、日本全体に人材が劣化しているということなのだろうか。
 
トランプ銃撃事件について
荻上チキのセッションで前嶋和弘さんの話『特集 トランプ氏銃撃事件の衝撃』が興味深かった。大統領選に向けて戸別訪問するときのターゲットとする有権者層の話が面白かった。この話を聴いてから、トランプの指名受託演説を見ると、トランプが演説を少し変えてきた理由が見えてくるように思う。銃撃事件によって足元は固められたので、今度は無党派層の取り込みにかかったということだと思う。右派の票の取り込みは揺るぎないものになったから、今度は揺れている無党派層の取り込みに少しシフトしたということだと思う。それにしても、議事堂襲撃事件やら酷い移民政策でうんざりしたトランプ氏が再び大統領に返り咲く可能性が高まった。なんとも残念な話だ。特に最高裁判事が完全に保守が多数派になってしまったことが痛い。世界のリベラルを牽引してきた米国の歩みが後退してしまう。本当に残念だ。民主党はバイデンに代わる候補者を擁立できなかったのが痛い。多分、バイデンでは勝てないし、カマラでも勝てないと思う。民主党はもっと早い段階で候補者を擁立すべきだった。
 
蓮舫さんバッシングの件
この件もあまり知らないのだが、Rシールや蓮舫さんの人となりをバッシングしているらしいとネットを見ていると聞こえてくる。まあ、裏金問題で鬱積していた右派がここぞとばかりに鬱憤を晴らすためにバッシングしているのかなと思う。一方で、都知事選を振り返って石丸の選挙戦術を見習って無党派層の取り込みに同様の方法を取り入れるべきだと主張するひともいるようだ。私自身はそういったやり方は感心しない。政治の話をしないでイメージだけで無党派層を取り込むようなことはあまり意味がないと思う。そもそも日本の無党派層は保守寄りだ。それに無党派層を全部取り込んだとしても小池百合子に勝てたとは思えない。最大に取り込んだとしても五分五分だったからだ。そう考えると都知事選は最初から無理筋だったと思う。だから「こうすれば勝てた」と考えるとのはちょっと違うと思う。「どうやったって勝てなかった」と考える方が自然だと思う。むしろ私は今回の都知事選で蓮舫陣営は別の成果を上げたと思っている。ひとつは言わずとしれた「一人街宣」だ。有望な有権者を巻き込むことができたと思う。「音楽に政治を持ち込まない」や「政治に政治を持ち込まない」が叫ばれる風潮の中で、真面目に政治に参加しようとする強固な意志をもった一個人を見出すことができたのだから、それはとても大きな成果だと思う。この日本で一人で声を上げる勇気を行動をもって示せた一人街宣の人々は称賛に値する。それから、もうひとつの成果は「楽しい街頭演説」だと思う。これはデモと同じで祭りの感覚を取り入れることができたのだと思う。選挙には負けたけど、政治活動で楽しい時間を過ごせたのはとても大きな成果だと思う。巻き込むことがとても大事なんだと思う。政治に関心を持つようになること、政治に意識を向けるようになることが大事なんだと思う。人々を巻き込んだ運動が回りはじめることが大事なんだと思う。そのためにお祭りのような楽しい街頭演説体験が大事なんだと思う。そういう意味で蓮舫さんの選挙は大きな成果があった選挙だったと思う。「選挙に負けたからダメだった」と考えるのではなく、「負けによって見えづらくなったが、実は大きな成果があった選挙」だったと考えるべきだと思う。

7月22日(月)
バイデン大統領が大統領選から撤退を表明した。後任は副大統領のカマラ・ハリス女史。カマラ・ハリスでは物足りないと思うが、大統領選まで時間が無いし、トランプよりマシな人物であれば良いのでカマラでも良いかなと思う。後任に決まったときの世論調査が好意的だったことに少し驚いたが、これから戦いの火蓋が切って落とされるのだろう。トランプ陣営にとって女性候補者は戦いにくいという評価があったが、ヒラリーとの選挙戦を考えれば必ずしもそうではないと思う。トランプにとって女性候補者は必ずしも戦いにくい相手ではないように思う。ヒラリーのときはフェイクニュースでヒラリーを貶めるニュースがネットを流れたが、おそらくカマラのときもフェイクニュースが流れるのではなかろうか?それとロシアのハッカーたちがどう動くか?ヒラリー戦のときはロシアのハッカーが暗躍したという話もあったはずで、陰でロシアが暗躍する恐れもあるのではなかろうか?これは陰謀論的に過ぎるかもしれないが。

陰謀論と詭弁というキーワードがなるほどと思わせる文章だった。都知事選で石丸が2位になったことで、石丸を真似ようという動きがリベラルにも若干あったが、ああいうのの真似は良くないとつくづく思った。とはいえ、無党派層の取り込みが喉から手が出るほど欲しいと思っているだろうリベラル派は多いだろうから、ついつい目先の手法に頼りたくなる気持ちも分からなくはない。
 
7月23日(火)
私にとっては『未来少年コナン』 のコナン役が一番記憶に残っている。「ラナー!」と叫ぶコナンに何度も感動した。
 
7月25日(木)
杉田水脈の出演の誘い方が怪しすぎる。共演NGの話で野間さんと宮台さんが多いというのが少し面白かった。両方を視聴している私は珍しいタイプなのかもしれない。
 
7月27日(土)
雨宮処凛さんの指摘が興味深い。杉並区は特殊という話、ロールモデルや広まるネットワークが欲しい的な話は興味深かった。商業主義以外の活動をしているトンチキな大人を見たことがないという話など大変参考になった。

NoHateTVで見てたので、このニュースに目が止まった。ちゃんと展示されるのか懸念される。


まとめ
今週は都知事選のショックがようやく冷めてきたように感じる一週間だった。一方で米国大統領選でカマラ・ハリスの出馬が決まって大統領選が再び動き出したように感じた一週間でもあった。パリ五輪が開幕して開会式のセレモニーがなかなか面白そうだった。一部で物議を醸しているようだが、さすがフランス人らしいと思った。また、お金をあまりかけない五輪らしく、ロス五輪以来の黒字化なるかとのことだった。

今月は都知事選で小池百合子が三選されたのが大きなニュースだった。4月末の衆院選補選で「自民全敗、立民全勝」で浮かれていたリベラル派に対して、頭から冷水をかけられたような効果があったと思う。所詮、リベラルは日本では不人気で少数派なのだと思い知らされたと思う。しかし、良いこともあって「一人街宣」という市民の政治参加に希望が見えた選挙でもあった。逆に石丸候補の躍進に対して、いろいろ学習せねばならない課題も見えたと思う。この点に関しては雨宮処凛さんの意見が参考になると思う。
 
海外では、英国、フランス、イランの選挙でリベラル派がかろうじて勝利した。米国ではバイデンが撤退して、カマラが出馬することになった。トランプの銃撃事件はショッキングだったが、選挙にどの程度影響が出るかはいまのところ不明だ。世界的には、保守とリベラルで分裂しており、分断の時代、内戦の時代と見立てられると思う。そんな世界と比べると、日本は保守とリベラルの分裂というよりは、保守の分裂であって、リベラルはあくまで弱小な第三勢力に過ぎないと思う。自民党と第2自民党という保守の分裂に思える。ちなみに第2自民党はネーミングが鍵だと思う。民自党にするか保守党にするか共和党にするのが良いように思う。立憲民主党は内部の保守派が第2自民党に合流して、残った立憲民主はより弱小化して名前も民主党に戻るようになると思う。日本はリベラルが根付かない民族性なのだと思う。