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2022年1月30日日曜日

NEWS2022.01


1月1日(土)

とても示唆に富んだ大事な話だった。日本は政治、経済、社会が劣化している。家族も空洞化しつつある。そして今後の問題は権威主義とメタバース。私風に言い換えると中国の全体主義とゲームワールド(←リアルワールドと対照的な)だ。対処法は政治ユニットを小さくすること。確かにそうだと思う。


惑星キラーの彗星が地球を襲うとき、トランプのような愚かな大統領やピーターのような超金持ちが金に目がくらんだ政策をとった結果、地球が滅んでしまうというブラックユーモアな話。彼らだけが悪いのではなく人々も愚かになっている。SNSでバズれば広告収入が入るので人々は浅い考えで行動する。主人公の科学者も精神安定剤で薬漬けになっている。祈りもゲームに看過されたものだったり、こともあろうに人間や生き物に対してではなく、物のために祈ろうとさえする始末だ。主人公が最後に自分たちは十分に満ち足りていたと述べる。決してラグジュアリーな富裕ではない。中流のささやかな暮らしだ。(もちろん、貧困層からすれば羨ましい暮らしではある。)「もっと、もっと」と欲張るから地球の危機すら金儲けの機会にしてしまい、その結果がこれだ。非常に現代の問題を鮮明にした映画だった。

マトリックスの番外編のような作品。ネオは生きていたという設定。さらにゲームクリエイターとして、マトリックスの世界に囚われていた。ここでもネオは青いピルを大量に飲んで偽りの世界に自分を縛りつけてしまう。まさにメタバースの脅威を描いた作品だと言える。ウォシャウスキーもこの危険を肌で感じているのだと思う。

1月6日(木)
ChooseLifeProjectは私的には良い番組だったので、このような隠し事があったのは非常に残念に思う。資金提供を受けずにジャーナリズムを実践するのはなかなか難しいのだろうと思う。ただ、寄付だけで内容に関与しないのであれば別に良いもする。まあ、公共って謳っているのがマズいといえばマズいが。地道な積み上げだけしか道がないとなれば、それはそれで軌道に乗るまで時間もかかるだろうし、そうなれば選択肢も狭まると思う。隠し事をせずにオープンにしとけば良かったなと思う。まあ、色メガネで見られないようにするために隠しておきたかったっていう気持ちもあるのだろうと思う。たぶん、問題の根っこに日本には変な中立信仰があるんだと思う。ともかく、今後は隠し事をせずにオープンにしてけばいいと思う。それだけのことじゃないのかなあ。

1月8日(土)
神野直彦氏はとても温かい人柄でお話を聴いていて嬉しくなる。コロナが子どもに及ぼす影響を懸念している点は本当にそうだと思った。また、この先、見えない何かの話はちょっと不安になった。もしかしたら、それはジャパンクライシスかもしれない。『ドント・ルック・アップ』でも思ったが、私たちは人間性をなんとか次の世代に引き継いでいかねばと思う。私自身はそれは科学と人文だと思うが、だからといってそれらを学ばせればちゃんと引き継がれるかというと自信はない。若い人たちにはちゃんと引き継がれない可能性がある。自然に触れさせれば少しはいいのかもしれない。しかし、それも確証が持てないように感じる。他に良い方法があるのかもしれないが、私には分からない。とりあえず、自分にできることから始めるしかない。

社会が変わったのだと思う。工業社会から知識社会へと。それがポストモダン病をもたらしたのだと思う。トランプ現象がポストモダン病の一例だ。そして、新たな脅威として、中国とゲームがある。中国は全体主義的監視国家となるだろう。一方、自由主義諸国でもゲームが人々に蔓延してしまう。私たちは意識してヒューマニティを保つ努力をしなければならない。リアルワールドの住人であるための努力を怠れば、ゲームワールドに人々は囚われてしまう。また、SNSと広告が人々を浅薄にしてしまった。広告が幻想を見せて人々の欲望を掻き立てて誘惑する。ラグジュアリー幻想だ。SNSでも幻想を盛る。一方、科学技術が複雑高度化してしまい、科学思考から乖離しやすくなってしまった。また、人文に対する理解も恐ろしく低下してしまった。人々が浅薄になってしまったのだ。そうならないようにするために科学的思考と人文をを取り戻さねばならないが、それは私のような古い世代の方法に過ぎないので、上手く行く確証はない。

世界がポストモダン病なら、日本はずっと日本病だ。物事を本質で考えない。だから、科学も哲学も日本の中からは発生しなかった。それらを古くは東洋から、近代では西洋から学んだ。しかも、日本はそれらを換骨奪胎してしまう悪い癖がある。うわべだけ真似て中身を自分たちの都合の良いものにすり替えてしまうのだ。中空構造の日本はこの日本病を克服できるだろうか?

知識社会は複雑なジャングルを形成すると思う。単純なピラミッド構造にはなりにくいと思う。中国はそれを目指しているだろうけど。複雑なジャングルで生きていくには、個人はずっと学び続けるしかないと思う。知識のフローとストックを個人がいかに形成していくかが鍵になると思う。それと自己の内なる深奥へのダイブが人間性を保つには必要になってくると思う。それは詩人のような試みだ。

それと複雑なジャングルは小さなツリーの群体だけではない。それらのツリーを横断する蔓が張り巡らされると思う。そういったツリーを横断する組織が数多く必要になってくると思う。そこで大事なのは贈与や利他の精神になってくる。(日本人は特に苦手なことだ。)

1月9日(日)
NHKがデマを流したらしい。

1月12日(水)
河瀨直美監督の件、なるほどニュース女子と同じようだ。NHKがこういうことをするとは驚く。くにもりの件、元総務相の官僚らしいことに驚く。そういうエリートな人でもネトウヨになるんだなあといつもの如く不思議に思う。

1月15日(土)
いつもながらに神保さんの指摘はジャーナリズムについてとても勉強になる話だった。それと、ネットメディアを軌道に乗せるまで大変だったろうなあと思う。神保さんと宮台さんのような極めて稀なコンビでなければ独立系のジャーナリズムが作れないというようでは、あまりに狭き門になってしまう。層を厚くする意味でも、新しい世代の視点も汲み上げるという意味でも、もっとジャーナリズムが増えるのが好ましい。個人的にはChooseLifeProjectには今後もがんばって欲しいと思うのだが。それと、やっぱり、ジャーナリズムを教える学校が日本にもあれば良いのになあと思う。コロンビア大学がどんなことを教えているのか知らないけれど、とにかく日本は内輪で換骨奪胎しちゃうから最初からダメになっちゃう気がする。

1月16日(日)
トンガ大規模噴火 日本の津波注意報はすべて解除
ものすごく大きな爆発で驚いた。先日観た『ドント・ルック・アップ』みたいだった。

実はよく分からないのだ、犯人の心理が。もちろん、犯行は憎むべきものだが、随分、極端過ぎて、「なぜ?どうして?」という気持ちの方が強い。

この事件に関連する江川紹子さんのツイート


現代の日本社会が進行している状況をどう捉えているかの違いがこういうツイートの根拠になっているのかもしれない。

有料記事なので読めていない。「他人を巻き込んだ間接的な自殺」にみえる事件が目立つ、とのこと。なるほど。

個人の孤立ってことなのかなあ・・・。以前はコミュニティは会社だったり学校だったりした。もっと昔は地域社会にコミュニティ機能があった。それが今はあって無きが如くになっているということかもしれない。それらの組織に愛とか優しさは無いから。最後の砦である家族もそこに愛が無くなりつつあるし。日本人が自分たちが人間として異常じゃないかということに気づいてないのかもしれない。

1月18日(火)
サウジvsイランか。しかし、イエメンの悲惨さ・・・。

1月19日(水)
少し前までMicrosoftは迷走していた感じがあったけど、今は目指していることが明確になってきたなあと感じる。GAFAって言われてたけどMが復活する感じ。

逆にGoogleが迷走している。私はそもそもGoogleMusicが閉鎖されたのが不満だ。YouTubeMusicはミュージックビデオへの対応でありだとは思うのだけれど、音楽コンテンツをサブスクだけにしたのは間違いだと思う。音楽の単品販売は残しておいて欲しかった。この辺りがGoogleのビジネスのやり方が下手だし粘り強さがないところで、将来的な不安を感じるところだ。コンテンツビジネスは粘り強く継続することが大事だと思う。GoogleはかつてSNSで下手を打ったが、あれだってGoogle+は残しておくべきだったと思う。Googleリーダーも残しておくべきだった。かつての「企業じゃないGoogle」に戻って欲しい。YouTubeオリジナルも完全閉鎖はマズいと思う。細々とでも残しておくべきだと思う。そうでないとGoogleは広告屋さんだけになってしまう。

日本人って、人間としてオカシイと思わないのかなあ。最近は日常でもよく感じる。日本人って、人としてオカシいんとちゃうって。ただ、自分の場合、問題はどこに自分の足場を置くかなんだけど。怒りも大事だけど、多分、怒りでは解決が難しいような気がしている。問題をちゃんと分解して見えるようにしないと人々は気づかないように思う。

1月23日(日)
良かったと思う。

残念に思う。

1月25日(火)
日本のGDPが約500兆円だから4兆円の過大計上はGDPの約0.8%に相当すると思う。日本のGDPの成長が約1%だから、実はほとんど成長してないということかもしれない。成長していないのに債務は膨らんでいる。日本は借金を返せる目処もないのに放漫財政を続けている。破綻するしかない。

この件はもちろん酷いけど、悪事を働いた会社名が公にされない日本という国も酷いと思う。被害者に配慮してなんだろうけど、なぜそうなるかというと日本が酷いから。


1月26日(水)
勝ち組がフェアな競争が無くならないように工夫している。日本の半導体産業は負け組だから、まあ指を加えて眺めているしかない。

良かったと思う。それにしても刑事事件として山口氏が罰せられないのはオカシイと思う。

吉村知事と松井市長のちょび髭には笑った(笑)。山口敬之氏の捏造・歪曲に驚いた。TBSにいたのに。

1月30日(日)
日本も地に落ちたものだとつくづく思う。

久しぶりに辻元清美氏の声が聞けて嬉しかった。落選のときよりも少し元気を取り戻しているようで安心した。とはいえ、リベラルが日本で一大勢力になるのは無理だと思うので、とりあえず、リベラルが絶滅しないように頑張ってほしいと思う。立憲もどんどん保守色が強くなるだろうし、政党ではなく政治家個人を応援するしかないかなと思っている。例えば、維新のヒトラー批判に対して、理路整然と正論を返した米山隆一氏などは大いに応援したいと思うようになった。とにかく、昨年の選挙以来、私自身、気分が落ち込んでいたので、辻元氏の声を聞いて元気を貰えて良かった。労働組合を企業別から産業別に変える話は興味深いしそうだとも思うが、現実的には困難なのではないかと漠然と思う。案外、可能なのだろうか?(最後のインコとテフロンの話には驚いた。)

まとめ
2022年が始まった。年末恒例マル激ライブは今後の世界と日本の動向を考える上で大変参考になる話だった。『ドント・ルック・アップ』や『マトリックス レザレクションズ』も同様に参考になる映画だった。

日本が坂道を転げ落ちるように劣化している。経済、政治、社会、家族が劣化している。そのために日本人のメンタリティがどんどんおかしくなっている。日本社会全体がおかしくなっているので、その中で暮らしていると正気を失いかねない。彼らに同調することは危険だということを心の片隅に置いておかねばならない。同時に同調圧力もあるので正面から衝突すると厄介だ。受け流す術を身につけねばならない。

日本だけでなく、世界もおかしくなりつつある。保守化・右傾化が進行している。代表が米国のトランプだ。ただし、欧州だって右翼が増加している。中国も集団指導体制だったのが独裁に移行しているように感じられる。中国の権威主義・全体主義が世界に悪影響を及ぼしつつある。東西冷戦が終わり、インターネット革命とグローバリゼーションで世界が一つになる喜びがあったのが、今度は様々な分断を生じつつある。ただ、世界はそこまで愚かではないともどこかでは思っている。どこかで妥協すると信じたいし、人々が愚かさに陥らないためにも啓蒙は今後益々必要とされると思う。

ただし、日本は無理な気がする。愚かさの穴に落ち込むような気がする。日本人は本質や理念を理解できない。日本は無意識の島国だ。中心に空虚なブラックホールが空いている。日本のエッセンスを積み込んだ箱舟を作ってスイングバイで日本から脱出するしかないように思う。日本ではアナーキストでやり過ごした方がいいように思う。