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2010年8月18日水曜日

来るべき戦争への備え

ざっと思いついたまま書いたので、まだ下書きのような段階で文章の体をなしていません。後日、文章を整理して書き直したいと思いますが、とりあえず、未完成ですが、文章をアップしておきます。

1.緊迫する東アジア情勢
何やら北朝鮮がきな臭い。例の哨戒艦沈没事件に始まって、先日の米韓合同演習、そして、今回の軍用機墜落である。北朝鮮を中心にこの東アジア地域で何か良からぬことが起こる前兆が見られる。

2.犯人は誰か?
まず、北朝鮮に関して言えば、北朝鮮が韓国との間で戦争を起こしても利益はないだろう。北朝鮮は確かに国際社会に何かと問題を突きつけるが、それは国際社会から何らかの援助を得るための、言わば、「ダダをこねている」に過ぎない。これは綱渡り外交と言えるだろうが、今のところ、うまく行っていると思う。だが、実際に戦争を起こせば、そうはいかなくなる。北朝鮮がいくら中国の後ろ盾があるからといって、西側諸国と戦争して勝てるはずがないのは分かっているからだ。だから、哨戒艦沈没事件から今回までの一連の北朝鮮の動きは軍部のはねっ返り連中の暴走だとしても、北朝鮮中央政府、つまり、金正日が仕掛けたものだとは考えにくい。では、誰が画策したのか?

3.中国の脅威
中国の経済成長が目覚ましい。ついに2010年の第一四半期のGDPにおいて、中国は日本を抜いて世界第2位の地位に着いた。だが、実は中国はGDP以外にも軍事費において米国に次ぐ第2位の高いの軍事費をかけている。軍事費の点から見れば、中国は米国に次いで世界第2位の軍事力を持つ国と言える。ただ、実際には、かつての超大国ロシアがあるので、中国の軍事力はロシアよりも下かもしれない。だが、たとえそうであっても、世界第3位の軍事力を保持しているであろうことは確実だろう。ちなみに、日本は世界第6位の軍事費である。ただし、専守防衛の観点から組織された軍事力であるために、その戦闘力は偏った傾向があると思われる。

4.世界の覇権
米国も中国も超大国であり、世界の覇権を握ろうと意識していることは間違いない。ゆえに高い軍事力を持つ国を看過することはありえない。つまり、ここ最近の北朝鮮を中心としたきな臭い動きは米国と中国が対立しているために生じている前哨戦ではないかと思う。この東アジア地域で有事が起こるとすれば、まず間違いなく北朝鮮だろう。今まで悪評を立てながら利益を引き出してきた北朝鮮の綱渡り外交が米国につけ入られる弱点となってしまったと思う。

5.北朝鮮の兵器ビジネス
そもそも北朝鮮が悪評を立てた1つの要因は中国の兵器を中国に代わって世界に販売したことにある。さすがに中国自身が兵器を販売するのは国際社会から非難を浴びるだろうし、ひいては国連安保理の常任理事国を務めている地位さえ、その権力基盤を弱められない恐れがある。そこで、北朝鮮を代理に立てて、兵器を販売していたのだ。北朝鮮はすでにならずもの国家としての悪い地位を得ていたので、これ以上、特にマイナス点を増やしてもさほど変わらないと開き直っているので平気というわけだ。

6.中国にとっての北朝鮮という防衛ライン
また、中国としては、北朝鮮はお荷物ではあるものの、社会主義国の防衛ライン、国防の防衛ラインとして、北朝鮮を譲るわけにはいかないというのも大きい。確かに、歴史的に見れば、朝鮮半島は様々な国家に分裂しては合併し、合併しては分裂するという繰り返しだった。だから、何も韓国と北朝鮮が1つになる必要はないと見る見方もあるだろう。

7.朝鮮半島の統一
だが、同じ言語を使う同じ民族という観点からすれば、韓国と北朝鮮は1つに統一されるのが一番自然であるように思う。韓国の人口が5千万人、北朝鮮の人口が2千万人で合わせて7千万人の人口の国になると思われる。韓国と北朝鮮が統一されて統一朝鮮が実現すれば、日本の約3分の2の人口を持つ、日本と国力がほぼ均衡するであろう国が生まれる。ただ、かつてドイツが西ドイツと東ドイツが統一したときのように、統一当初は北朝鮮の未発達の社会インフラを整備するために一時的に国力が衰えるものと思う。だが、安い北朝鮮の労働力によって、いずれは活力を取り戻すのではないかと思う。そうなれば、東アジアでは日本と統一朝鮮はほぼ拮抗した国力を持つ国家になるのではないかと思う。確かにストックという面では日本はまだまだ金持ち国家だが、フローという面で見れば、統一朝鮮を侮れないと思う。日本は右肩下がりの斜陽傾向にあるからだ。

8.中国から見た沖縄の戦略的位置
さて、中国はチベットもウイグルも中国に無理矢理取り込んできた。そのやり方は大量に漢民族を送り込んで、時間をかけてチベットやウイグルを漢民族の国にするというやり方だ。そして、教育によって、チベットもウイグルも元々中国だったと国民に信じこませるというものだ。いま、中国の歴史学者の中には、沖縄に対して、沖縄は中国のものだという極めて悪辣な主張をしているものもでてきた。彼らのやり方はチベットやウイグルと同じで、中国のものだと主張して侵略して、侵略すれば、漢民族を大量に送り込んで、そこに住む人々を根こそぎ漢民族に変えてしまうというものだ。ただ、この沖縄に関してはあまりにも無理がある主張だ。あえて否定するまでもなく、ムチャクチャな主張だといって退けてよいと思う。ただ、なぜ、中国がこの小さな島国である沖縄に目をつけるかというと、それは上海という中国の経済上の中心都市のほぼ海上ど真ん中に沖縄があるからだ。さらに、中国で経済発展している場所は沿岸部であり、その沿岸部のど真ん中に沖縄があると見ることもできる。つまり、沖縄は中国の安全保障上の最も危険な位置、最も他国に軍事拠点を置かれたくない場所に位置しているのだ。

そして、ご存知のように沖縄にはアジアの火薬庫と言われるアジア最大の軍事基地、米軍基地がある。中国の国防から見れば、中国の喉元にいつでも突き立てられる刃を突きつけられているという状態にあるのだ。ゆえに中国の国防関係者からすれば、沖縄をなんとか中国の領土として、逆に他国からの侵略を防ぐ防波堤にしたいくらいなのだ。ゆえに無理筋の「沖縄は中国のものだ」という主張をするのだ。

9.米国から見た沖縄の戦略的位置
一方、逆の立場である米国にすれば、沖縄は中国を抑える上でなくてはならない軍事拠点になる。沖縄にアジア最大の軍事拠点をおけば、中国も東南アジアも抑えられる。現代の長い航続距離を考えれば、インド洋にさえ手が届くかもしれない。米国の国防にとって沖縄は経済発展するアジアを抑えるための、なくてはならない軍事拠点となりつつある。

10.日本にとっての沖縄
「日本にとっても沖縄の米軍基地は抑止力である」という見方をする者もいる。だが、それは100%そうだとは言い切れない。そもそも自国の防衛を他国に任せて100%安心ということはありえない。自国の防衛は自国で守るのが当然なのだ。駐留している米軍がいつ日本に銃口を向けないとも限らない。米国の利益に反するとき米軍は米国の利益を優先して日本に反旗を翻すのは当然だと思う。だから、国防という観点からいえば、自国のことは自国の軍隊で防衛するのが一番良いのだ。だが、日本の民意としては米軍基地を信頼する者も少なからずいるだろう。米軍もそれに加勢するだろう。本土の国民は自分たちに不利益がない限り、沖縄の米軍基地を撤退させるまでの民意を示せないだろう。沖縄の市民たちは自分たちの惨状を伝えるために米軍基地に対して行動を起こすか、本土において訴えを実力行使で起こすかのいずれかでしか本土の国民に不満を伝えることはできないと思う。ゆえに以上を勘案すれば沖縄の米軍基地はまず撤退することはありえないと思う。

11.アメリカ大統領を凌ぐ軍需産業とユダヤ財閥
ところで、米国のオバマ大統領の支持率が下がっている。そして、国防省ともあまり良い関係になっていない。むしろ、国防関係はオバマ政権とは違った方向に進もうとしているようにさえ思える。違った方向とは共和党が指示するようなタカ派的な方向だ。米国の巨大な軍需産業やユダヤ資本、暗躍するロビイストなどの力は強大で、大統領すら凌駕するのではないかと思える。結局、アメリカの真の主は大統領ではなく、巨大な財閥なのではないかと思う。そして、かつてブッシュ大統領が唱えた悪の枢軸3国イラク、イラン、北朝鮮への攻撃準備が着々と進んでいるのではないかと思う。今はイラクは無いので、イランか北朝鮮だ。万一だが、今度の中間選挙でオバマ大統領は負けるかもしれない。いや、負けなくとも、ほぼ死に体の無力な政権になるのではないかと思う。そして、オバマ大統領の後はおそらく共和党が政権を取るだろう。そうなれば、確実にイランか北朝鮮で戦争がある。北朝鮮というものの、実際には、その背後についている中国を牽制したものになる。ユダヤとしてはイスラエルを援護するためにも先にイランを叩きたいと考えているだろう。だが、さすがにイラクのように国際世論が簡単に納得するとは思えない。今の状況からは米国がイラン戦争に持ってゆくのは極めて難しいだろう。むしろ、北朝鮮との戦争の方がたやすく状況を作れると思う。昨今の哨戒艦沈没事件などはむしろ米国の画策ではないかと疑える。

12.イランで戦争が起こった場合
さて、日本はどうするか?まず、もし、イランで戦争が起こった場合。イランは日本への石油の供給国としてサウジアラビアと並んで大切な国だ。日本としてはイラン戦争後にイランの石油を手中に収められれば良いが、まずそれは無いだろう。イラン戦争で勝利してもイランの石油を手に入れるのは米国や英国だろう。そう考えれば、日本はイランと戦争しても何ら良いことはない。むしろ、イランで戦争が起こらないように尽力する方が良い。とはいえ、日本の国際政治の力は弱い。ほぼ米国に巻き込まれるのを座して待つのが関の山だろう。トルコあたりが仲介の利を得るかもしれない。だが、さすがに今度日本がイラン戦争に加担すれば、日本を標的としたテロが確実に起こるだろう。それは覚悟しなければならない。原発や地下鉄は重点的に警備しなければならないだろう。

13.北朝鮮で戦争が起こった場合
次に、北朝鮮で戦争がある場合だ。おそらく、韓国と北朝鮮が敵対する関係になって、戦争を起こすことになるだろう。戦争が起これば、比較的短時間に、1週間もかからずに北朝鮮は陥落すると思う。ただ、米国がどの程度派兵するかは分からない。韓国も同じ民族同士での殺し合いをどこまで望んでいるかも分からない。また、日本が派兵することを過去の侵略の歴史から、韓国をはじめ近隣アジア諸国は望まないだろう。ゆえに日本から派兵してもごく少数にとどまると思う。むしろ、日本は北朝鮮からのミサイル攻撃に備えることになると思う。一応、北朝鮮は核保有国だ。攻められれば、核兵器を使うと脅すのはまず間違いない。ただ、その矛先が朝鮮半島に向かうかは疑問だ。朝鮮半島に核攻撃をすれば、自分で自分の足元を掘り崩すに等しい。核汚染が自らにも降りかかるからだ。となれば、矛先は米軍基地のある沖縄や米軍の補給基地である日本に向けられることになる。核ミサイルではなく、単なるミサイルを撃ち込むことで脅すことがありえるだろう。実際、もし、核ミサイルを使用すれば、国際世論は一挙に北朝鮮を攻撃することにGOサインを出すだろうから、北朝鮮が核攻撃をすることは自殺行為になる。せいぜい脅すために、その実効性を示すという意味でミサイル攻撃がある。ただし、第三国によって、あたかも北朝鮮から核ミサイルが撃たれたようにして、日本に核攻撃を加える可能性はある。もし、日本の東京に核攻撃を加えることに成功すれば、アジアの経済・金融の中心都市は上海に確実にシフトするだろう。アジア経済の中心は確実に中国にシフトする。ただし、今のまま行けば、何も日本を攻撃しなくとも、自然にアジアの中心は上海に移るから、わざわざ攻撃しなくても良いかもしれない。ともかく、東京のような人口密集地に核攻撃したことがバレれば世界中からの非難はものすごいものとなるだろうから、まず、核攻撃することはありえない。むしろ、軍事の専門家は戦術核という、威力の小さな核を実戦で試したいのではないかと思う。北朝鮮の山岳地帯の軍事拠点や小さな要塞都市に対して戦術核を秘密裏に使うかもしれない。

14.北朝鮮に絡む中国とロシア
ただ、中国としては社会主義国の北朝鮮、まあ、名目上の社会主義国ではあるのだけれど、それを失うのをよしとはしないだろう。できるだけ、戦争は避けたいはずだ。また、たとえ、戦争になっても、韓国と統一されることをさけて、別の国家を樹立することを画策するかもしれない。だが、そうはいっても、韓国や北朝鮮の民意、国際世論からすれば、朝鮮半島は一国に統一されるのが筋になるだろう。中国としては戦後、北朝鮮に米軍基地が置かれるのを最も嫌うかもしれない。沖縄のほかにも中国を囲い込む米軍基地ができてしまうからだ。ただ、この点はロシアも嫌がるだろう。極東でのロシアの軍事的優位が弱められてしまうからだ。そういう意味ではロシアは中国と共闘するかもしれない。

15.北朝鮮戦争後の米国の次なるターゲットは中国!
北朝鮮が陥落して韓国と統一されれば、今度は米国の戦略の矛先としては中国になる。米国の戦略としては、中国を3つ以上に分割したいのだと思う。そもそも13億人が1国で統制するというのが無理がある。それゆえに巨大な国家が誕生してしまうのだ。例えば、中国を10国に分割すれば、日本が10個できるようなものだ。しかも、内陸部にゆくほど中国は貧しくなるから、日本が10個できるといっても、日本ほどの経済力があるわけではない。あくまで人口が日本と同じくらいというだけだ。だが、それでも1億人程度の人口なら、国民の不満を極力少なくする統治が可能ではないかと思う。どのような分割の仕方かは分からないが、米国はあまりにも巨大な中国を複数の国に解体することで、米国に対抗する巨大国家をこの世界から無くそうとするだろう。見方を変えれば、欧州のようなものだ。たとえば、欧州大陸がドイツ1国で統一されるようなもので、それは良くないだろう。そして、欧州の英国のような立場にあるのが、日本ということになる。日本はかつて満州事変と日中戦争によって中国を直接侵略することによって中国を退け、支配しようとした。だが、もはや侵略はありえない。だが、英国のように大陸が複数の拮抗した国に分かれているのを最善策とするように、日本も中国が複数の国に分かれているのをよしとする戦略が良いのではないかと思う。

16.日本は戦争を回避すると同時に戦う準備をせよ
以上のような戦略を踏まえた上で、次のアメリカ大統領が決まる頃には戦争の可能性が高まるから、その準備をした方が良いと思う。もちろん、平和に尽力するのが最も良いことであり、戦争が起これば、少なくとも死者が出るのだから、不幸になる人間が生まれるのは間違いない。そうならないように、平和外交に努めるのが最善ではありつつも、避けられない戦争をいかに戦うかの準備も怠るべきではない。準備せずに戦いに巻き込まれれば、不幸な犠牲を多大に出して最悪の事態を招く場合もあるだろう。そうならないように、戦うことになった場合の準備も今から準備しておくべきだと思う。